前回の続きです。第2次福津市環境基本計画の現況値、目標値を一般廃棄物処理基本計画と整合性を採ることを訴えてきましたが、うみがめ課はこれらの整合性を採ることなく、突然ルーブリックなる手法を持ち出し評価することを、推し進めています。
1.いきさつ
①令和2年2月17日:環境審議会で持ち出されたルーブリック評価は、従来の数値による評価を変更して、ABCDの評価基準でもって自己評価するものです。ルーブリック評価は従来生徒の自己学習到達を検討する表であり、個人の学習効率を上げるツールです。
②令和2年7月30日:環境審議会で第2次福津市環境基本計画の令和元年度実績報告がルーブリック評価でなされました。福津市ホームページで環境審議会の資料として掲載中です。
2.私達の意見
①ルーブリック評価のABCDの評価基準は客観性がなく、曖昧で住民が見ても評価はできません。ルーブリック評価には住民が評価するという視点が欠如しています。比べてみてください、第2次福津市環境基本計画の第3章1. 1次計画からの取り組み(数値評価の表)の方がルーブリック評価より直観的に評価できます。
②うみがめ課は、そもそも自分達の「仕事は何か、何であるべきか」が明確に判っていないのではないでしょうか。パンフレットや一般廃棄物処理基本計画を作成することが仕事ではないはずです。時代の住民年齢構成の変化に即して、住民のごみ排出量を減少させ、リサイクル率を如何に向上させるかのシステムを考え構築することこそが仕事のはずです。
③環境省ごみ処理基本計画策定指針において”標準的な評価項目が提示され、総て数値
によって、現況値、目標値を設定する”ようになっています。代表的な評価項目は人口一人一日当たりごみ総排出量であり、廃棄物からの資源回収率(再生利用率・リサイクル率)等です。
④ごみ処理基本計画策定指針には、客観的な評価項目について数値化し、当該数値について次のいずれか又は次の方法の組み合わせにより評価を行うこととすると明記されています。
ア.当該市町村で設定した目標値を基準とした比較による評価
イ.国の目標値を基準とした比較による評価
ウ.全国又は都道府県における平均値や類似団体の平均値とした比較による評価
類似団体間の比較分析をできるだけ実施することを推奨し、かつ評価した結果については、住民及び事業者に分かりやすい方法により公表するとしている。ルーブリック評価の最大の欠陥は、類似団体との比較ができません。客観的評価ができない為、うみがめ課の独善に陥る危険性があります。
⑤ルーブリック評価は、うみがめ課担当者一人一人が個人的に行うので、あれば有効かもしれません。しかし公共的機関であるうみがめ課の評価には不適当です。また住民に対して客観的評価を公表しない公共的組織は、成果を上げることはできないでしょう。