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福津市のごみ収集はおかしくない?

【学校問題】新設小学校建設予定地の地質調査報告 (No.242)

 実は、宮司2~3区の新設小学校校舎建設予定地点の地質調査報告書((株)建設技術センター)を、昨年(2023年)7月に情報公開を求めて申請し、8月に入手していました。しかし相談した専門家???が,”問題ない”との返事で、そのまま報告書を放置していました。
 今年の9月にNHKスペシャル「MEGAQUAKE 巨大地震 ”軟弱地盤” 新たな脅威」で能登半島地震のメカニズムや新たな地震災害の知見が放送され、重要な点を見落としていたことに気付きました。重要と思った点は、次の3点です。
軟弱地盤では、地震の揺れは2~3倍に増幅される。
②活断層が幾重にも連なって動いた場合、単独活断層の場合と比較して、地震の規模は   はるかに大きくなる。
③能登半島地震では、沖積層の地盤に建てられたビルの1/4が傾く被害がでた。特に転倒したビルの場合、杭基礎の部分で破壊が発生している。
 あらためて、新設小学校の校舎建設地点の地質調査報告書を見直すと、ゾッとするような危険性を再認識することになりました。
1.軟弱地盤について
 地質調査報告書の要点を下記に示します。

 上の図のN値とは、15cmの予備打ちを行った後、標準ハンマー(自重63.5±0.5kg)を76±1cmの高さから自由落下させ、サンプラーを30cm貫入するのに要した打撃回数を言います。原始的な方式ですが、地盤の硬さを計測する手法で、N値が少ない程、地盤が軟らかいことを示しています。新設小学校の校地は、典型的な沖積層の砂地です。また、地質調査報告書には、「コンシステンシー指数(Ic)は1より小さく不安定な状態にあり、また液性指数(IL)は大きく鋭敏な土である」と記されています。通常の土質と比較して、地震に弱く、大きく揺さぶられ地震の被害も甚大になります。コンシステンシーとは、含水量による土の状態変化や変形のしやすさを言います。まさに、新設小学校の校舎の建設地点は軟弱地盤です。 盛土でを2m嵩上げしても、軟弱地盤の問題解決になりません。
2.活断層の連動について
 従来より西山断層は福岡県ではリスクが高いと言われてきました。この西山断層の西北方向に大島沖断層と東南方向に嘉麻峠断層が加わり西山断層帯と言われるようになり西山断層の3倍も断層の全長が伸びました。西山断層が単独で動く場合は、最大M7.6程度になると言われていますが、西山断層帯全体が連動すると地震想定規模が最大M8.2程度になると見直されました。能登半島地震がM7.6ですから、いかに大きな地震になるか想像できると思います。また福津市の場合、西山断層帯が動くと、最短で1分以内に3.8mの津波が襲ってきます。避難する時間がありません。
3.ビルの杭基礎の破壊について
 能登半島地震で、軟弱地盤に建つビルが転倒して、隣接する民家を押しつぶしている映像をTVで見られたことがあるかと思います。このビルの窓ガラスは割れていないのですが、杭基礎部分が総て破壊され、一部地盤にめり込むようにして倒壊しています。コンピュターによるシュミレーションで、杭基礎部の破壊が起こることは、再現されています。しかし、これに対応できる対策はこれからです。高床式の校舎を建てたとしても、同様の危険性があります。また能登半島地震では、軟弱地盤のため地盤の液状化が起こって、多数の建物が基礎より傾いていることも判ります。
 新設小学校の建設予定地は地質調査書からも危険な場所であることが解かります。災害時に死者がでてからは、遅いのです。今すぐ小学校新設工事を止めましょう。

 
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