このような本を読んでみた。
Amazon.co.jp: 生きるための読書 : 津野 海太郎: 本
数人の若い執筆者の本を読んでの批評が中心だが、自らのことも書かれている。
小生がまだ若い時に友人の数学者から、
うちの近所にいつも本を読みながら歩いている人がいる
と聞いて、よく見るとそれは津野氏であった。
そして今回津野氏が書く中に”数学芸人”森田真生氏がいる。小生に津野氏が歩いている様子を教えてくれたのは森田氏がのちに学ぶことになる学校のひとであった。当時はまだ森田氏は米国にいたくらいなのかもしれないが。
なんとなく不思議な縁を感じている。(小生はですよ)
津野氏は森田氏のしゃべるスタイルを米国のスタンドアップコメディアンの影響を感じて”数学芸人”といっている。なるほどだ。例えばこれまでもに京大の森毅氏なども自称していたように思うし、フランクル・ピーター氏もジャグリングの名人でそれは”芸人”であった。
しかしそれらの人と異なっているのは、津野氏がいっているように数学を語ることをスタンドアップコメディの伝統のわざの中で語ることだろう。
ただし、当然森田氏は単に数学を”演奏”するだけではない。津野氏が書く、斎藤幸平氏との対談の様子をみると、彼の世界観の中で数学を語る、ということははっきりしているのだろう。
ちなみに津野氏には軽く書かれているが、森田氏はバスケットボールでインターハイとウインターカップという全国大会に出場している。津野氏が書いたときには想像もできなかったと思われるが、桐朋中学・高校からはのちにMLBを目指して海を渡ることになる森井翔太郎氏も出ている。
ふたりに共通するのは、パイオニアとして身構える感じがなく、すーっとあたっていくような感じで、これはもしかすると、東京の西側の原生林も残るような中での環境によるとすると、面白いことだと思った。