八村塁が“協会批判”で揺れるバスケ界「(ホーバスHCと)ボタンの掛け違いが始まったのは…」「誰かひとりが悪者というわけでもない」(宮地陽子)
宮地記者の意を尽くした記事がでた。
この記事からの推測になるが、八村選手が出ていないことでのテレビやスポンサーなどの影響について、かなり高圧的な発言が協会の誰かからはあったことがうかがわれる。確かに小生も、五輪前の親善試合でNBAの規程で出られるはずもない試合について、あたかも出場するかのようなことをいうのはおかしいと思った。
また、スポンサーがらみのテレビ番組の出演なども強要されることがあったのではないだろうか?これは全くの推測だがMLBの選手でも、大谷選手のようなしっかりしたひとでないと、日本のタレントなどのインタビューを受けることが求められるようなことが見受けられる。アマチュアの選手はなおさらだ。女子のバスケットボールの選手も、銀メダル後、かなりテレビで”消費”されていたように思う。また、他の競技では、テレビ番組出演中にケガをするようなこともあった。八村選手にもそのようなことをテレビ局が求めたとしてもおかしくないと思う。それを協会がむしろ強要したことはなかったのか、、、
また、ここでははっきり言われなかったが、八村選手へのヘイト的な発言はSNSでなくなったのだろうか?それについても協会が対応していなければ八村選手の不信感はあるだろう。
そのようなことがかなりたまっているのではないだろうか。
後半のホーバスヘッドコーチについては、まずはワールドカップで出場権を得た後の発言はしこりを残しただろう。ホーバスヘッドコーチは女子の指導をみても、かなり、”おれについてこい”的なコーチで、それは発展途上の選手には非常に良いのだと思う。しかし、今の女子や男子のバスケットボールのレベルを考えると微妙な感じを受ける。確かに東京五輪をみても、渡嘉敷選手のケガの欠場などのハンディキャップを抱えながらも残った選手で戦い、銀メダルという目標を達したり、ワールドカップも八村選手不在でもなんとか出場権を確保するような手腕は高く評価されるべきところだ。逆にいうと、ホーバス氏からしたら八村選手抜きでパリ五輪の出場権を得たのに、八村選手に来てほしいようなことを言わせたいマスコミのインタビューは結構頭にくるものもあったのだろう。それがあの発言になったのではないかと思う。ホーバス氏の性格を考えると、まずは、戦った選手をたたえるべきで、すぐに八村選手のことをいうマスコミは選手に対しても失礼と感じたのだろう。それは東京五輪の時の渡嘉敷選手についてのマスコミのいいかたとも通じるところがあり、小生もどうかと思うところだ。
で八村選手のコメントだが、やはりそういったトップ選手の状況というのはトップチームのコーチを経験しないとわからないだろう、という極めて単純なことを言っていると思う。いくら女子では経験があるといっても、企業チームの女子と男子ではチームのメンバーの意識なども全然違う。そこが分かっていないところはあったのではないかと思う。逆にいうと、日本男子チームでメンバーはホーバスコーチに感謝していたと書いているが、それはそうなのだが、そこから選手たちがもう一歩踏み出していけないと日本代表が上は目指せないだろう、というのが八村選手のコメントから思ったところだ。
もしかすると女子チームはかなり若い選手を”育てていく”というところがあるのでホーバス氏のスタイルが受け入れられるのかもしれないが、これも、それを踏襲した恩塚氏に対して、海外で活動している選手の代表活動へのミックスのしかたなどについてはクレーム的なものもあったことを感じたので、おそらく女子も国際化していくと、日本代表では同じ問題は発生したと思う。
さらに、宮地氏は触れていないが、フランス戦でのアンスポーツマンライクファウルへの対応もホーバス氏はよくなかったと思う。1回目できちんとレフリーに説明をもっと求めておいて、プレッシャーをかけなかったので、2回目も軽くやられたところがあったと思う。また、最後のファイルをみても、かなりフランスよりのレフリングだっということで、それは八村選手からすると、男子のトップチームのコーチの経験の少なさから、レフリーへの対応が悪かったということだろう。また、試合後にもむしろ八村選手を”腕の動きでこれはだめだと思った”と非難するようなコメントがあったように記憶しているが、それはヘッドコーチとしてどうなの?ということは感じた。思ってもコメントはすべきでなかったのではないか。逆にそのくらい八村選手をめぐってホーバスHCにもフラストレーションがたまっていたのだろう。
サッカーなどでも同じようなことはあったように思うが、やはり、成長期の選手を育成するのと、プロの選手を短期で、精神面も含めてまとめるのはちょと違うところがあるということが、日本バスケットボール協会に全く理解されていないと感じたことが今回の八村選手のコメントなどだろうということを強く感じるところである。