うろうろとする日々

ナンバーの八村選手発言関係記事(鷲田康氏)

「プレーヤーファーストではない」。八村塁発言の重さを考える。(鷲田康)

紙でようやく読んだのだが、とてもよかった。

この記事は珍しくホーバスHCとの関係についてではなく、JBAのやり方について間接的に野球について語りつつ書いている。というか具体的な話はむしろ野球かもしれない。

それにしてもJBAの資金を得なければいけない、という話はよくわからないという気がした。なぜなら、野球などとも違い、バスケットボールの場合、膨大なプレーヤーの登録料があるはずだからだ。膨大な登録料の使い道だが、中高大の全中インターハイインカレはそれぞれ独自財源なので支出はないのではないか?結局スポンサーがついているウインターカップあとは日本代表戦が協会独自で資金を集めないといけない分ということでスポンサーファーストになるのだろうか?

八村選手が言っていることを自分流に解釈すれば、本来代表戦などで稼いだお金は例えば登録料を減額する、または中学生まではなしにするなどしてこどものプレーヤーに還元するとか、小中学生のキャンプでもっと一般的な生徒も参加できるようなものを開催するとか、そういったすそ野を広げる努力に使われているのであれば、それはわかる。しかし、JBAがその資金をどう使っているのか、結局はスポンサーとタイアップしたタレントに払ったり、グッズを作ってたりという、およそプレーヤーに関係ないところで、”日本代表の活動を盛り上げる”ために使っていて、結局はイベントを仕切っている会社に流れているのではないか、という疑問がある。

鷲田氏が書いている野球の例もおそらくはテレビの放映権の問題で天候が悪くても試合をしなくてはならない状況をプレーヤーファーストとは思てないということであれば、なんでこまで放映権が力を持つのかということだ。それは放映権を売って稼いでいる会社があるからなのだろう。

ということで思い出すのは五輪だ。五輪も放映権の問題などで、やめると多額の違約金が必要ということで、IOCはとにかく無観客でもやれということで、東京で行った。これほどスポンサーファーストの実態を露わにした大会もこれまでなかったのだが、新型コロナで図らずもそれが露見したのはいいことだ。

そのあとも今回のバスケットボール協会のようにみんなを黙らせるキラーワードのように、”強化のためには資金が必要なので稼いでいるだけ。文句をいうな”のようなことをぬけぬけというと批判者は納得すると思っている人は、この、東京五輪のレガシーとして、いまや五輪はスポンサーのためにやっているのではないか?という疑念を持ちながら見ている、ということを無視しているのだなあと。前から書いているようにバスケットジャーナリストはJBAの金の使い方など調べる気もないし、報道しないので、一般人には分かりっこないと思っているのか。言い続けていればそれが真実として通ると思っているのだろう。いまはこの世の栄華を享受しているバスケットボールだが、あんがい次のオリンピックを逃せばいまのままだとその栄華も短いのでは。もっともBリーグチェアマンなどは別にバスケットではなくとも次のスポーツを同じ手法でもりあげようとするひとたちにうまくのかっていくのかもしれないけど。結局犠牲になるのは小学生からトッププレーヤーまでのプレーヤーと現場を預かるスタッフではないだろうか。

(おことわり)この文章は個人の見解を述べたもので筆者が属するいかなる団体とは関係ありません。また、ここに書かれている内容はすべてニュースサイトなどでの情報に基づいていて、独自のルートによるものではありません。

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