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観音の里

2016年11月23日 15時55分48秒 | 慈しみと悲しみと

           浜松市北区伊平 観音の里 松山観音堂 聖観音菩薩

浜松市北部、国道257号線沿いのひなびた山里、引佐町伊平の観音の里を訪ねた。周囲には、来年のNHK大河ドラマ「おんな城主景虎」ののぼり旗が目立つ。初めての場所で、山中の人家を尋ね聞いてやっとの思いで小さな観音堂に辿り着いた。

松山観音堂として二つの小さな祠が建てられ、建てつけの悪い扉を恐る恐る開かせていただいた。写真の聖観音は、1671年(寛文11)江戸時代初期の終わりごろ、当時、この地域を治めていた、近藤家の家老今泉正武氏という人が寄進されたとされる。

1788年(天明8)初山宝林寺(浜松市)の当時の住職 法源禅師の創った和讃が、松山観音堂に今も残っているようで、「松山の風にうきよの塵もなし きよき音こそ観自在なれ」 とある。

時が過ぎ、人の心がどんなに移りゆくとて、ここ松山では、いつも、どんな状況でも、変わらぬ清き心の観音様が見守っている。という意味だそうだ。

浜松は私の郷里、知らないところがまだまだ沢山ある。こうして小さな山村の人たちが、小さな仏様をお守りしていることに感動するし、地域の人々に親しまれ、愛されている仏さまに出会えることが何より嬉しい。私のこころの仏像巡りは延々とつづく。


 

 



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