
奈良県室生寺 五重塔
昨日の「山を登れば景色は変わる」の話に続く。道は山の如く、登ればますます高し。徳は海の如し、入ればますます深し。これは曹洞宗総持寺などを開いた瑩山の伝光録にある言葉。
仏道は山のようなもので、もう頂上かと思えばもっと高い山が現れる。登れば登るほど高い山が見えて来る。仏祖の徳は海のようなものである。もう底かと思えばまた一段と深くなり、入って行けばいくほど深くなっていくという。仏道に限らず、一つの道を究めることは大変なことである。しかし、常日頃からそのために精進することが肝要であることは言うまでもない。
この頃思うことがある。感動を文字にして書き残すことがめっきり減った。年のせいにするのは簡単なことだが、情熱が冷めてきたのかもしれない。今年は就職してから満50年になる。半世紀もの間、社会人として生きてきたというものの、人間として何をしてきたかと問われても、これと言って胸を張って答えられるものは何もない。ただ、漫然と生きてきただけのことであるが、何かしらの行動を起こすことによって何かが変わるかもしれない。
過日、長年勤めあげた銀行支店同期入社の女性に同期会を提案した。ここ数年、女性たちの発案で郷里浜松で2度ほど同期会をやっているが、今回は自分から声をかけた。男一人に女性6人の同期会で、来年は古希を迎える年頃でもあり、元気なうちに集まろうと企画した。同期の面々が、社会人として50年生きてきたわけで、その間の様々な人生、人間模様をざっくばらんに話し合いたいものである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます