高校生のときの譜面ノートが出てきた。吹奏楽部に所属していたこともあり、音楽にとことんのめり込んでいた時期で、第1頁にはスペイン民謡「ラ・スパニョーラ」(山崎紀一郎氏作詞)の音符と歌詞が万年筆できれいに書かれていた。
13頁には「渡り鳥」と題したページがあったが、作詞作曲が私の名前になっているものの、歌詞だけで曲の方はト音記号と4分の3拍子としか書かれていない。17才と書かれていることから、昭和36年ごろの作品と思う。
海のむこうから飛んで来るよな
渡り鳥のむれが飛んで来るよな
あたたかき陽をあび ならぶ姿
しあわせの一時 秋の日よ
木がらし吹く頃 寒さに負けず
明日の希望胸に きょうも飛ぶよな
明日はどこ どこなの渡り鳥よ
私も行きたいどこまでも
青い海のうえ 波しずかに
夕陽映えきらきら まぶし渡り鳥
陽がくれぬうちに 宿をみつけ
無事に夜を過ごせよ 渡り鳥
演歌のような訳のわからない歌詞であるが、十代の多感な青春時代が懐かしい。
数十年もの間、後生大事に持っていただけのモノであるが、捨てたつもりの自作の詩や箴言などの作品を見つけるたびに、暗い少年時代を思い出す。
親兄弟、亡き妻、親戚、恩師、知人友人、銀行のお客様などからの手紙の束も二百通近くに及ぶが、分類とバインダーへの整理も終え、少しずつ回想しながら読みたいと思っている。独身時代と新婚時代に、家を出ていた母からの手紙が一番多いが、独り暮らしだったので寂しかったかもしれない。また、前妻の死後20年も我が息子の世話をしていた頃の母の手紙は殆どない。
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