「七日間」というタイトルで書かれた詩。がんで亡くなる1ケ月前、入院中の妻が神様にお願いした「七日間の元気な時間をください」という内容で、一日目から七日目まで、一日毎に妻の希望を書き記したもの。
新聞投稿から本にもなりSNSでもたくさんの反響があったそうだ。 この詩の全文を記載させてもらうが、美しい夫婦愛というだけでは語れない何かがあると私は感じた。
神様お願い この病室から抜け出して 七日間の元気な時間をください
一日目には台所に立って 料理をいっぱい作りたい あなたが好きな餃子や肉味噌(みそ) カレーもシチューも冷凍しておくわ
二日目には趣味の手作り 作りかけの手織りのマフラー ミシンも踏んでバッグやポーチ 心残りがないほどいっぱい作る
三日目にはお片付け 私の好きな古布(こふ)や紅絹(もみ) どれも思いが詰まったものだけど どなたか貰ってくださいね
四日目には愛犬連れて あなたとドライブに行こう 少し寒いけど箱根がいいかな 思い出の公園手つなぎ歩く
五日目には子供や孫の 一年分の誕生会 ケーキもちゃんと11コ買ってプレゼントも用意しておくわ
六日目には友達集まって 憧れの女子会しましょ お酒も少し飲みましょか そしてカラオケで十八番を歌うの
七日目にはあなたと二人きり 静かに部屋で過ごしましょ 大塚博堂のCDかけて ふたりの長いお話しましょう
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死を覚悟しての最後の希望を七日間という短い時間の中で、簡潔に表現した妻の想いが手書きのノートにしっかりした字で書かれていた。
私はブログで生い立ちから今までの想いを書き綴ることで、家族へのメッセージとしているつもりだったが、こうして手書きの文字が一文字一文字こころを込めてかかれているのを見ると、何か自分の詩やエッセイなどの文章が自分の言葉じゃない気がして来る。
機械的な文字でなく、夫として父親としての温もりを感じてもらえる手書きを残すことも大切だと思う。
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