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般若心経

2009年03月08日 09時56分52秒 | 慈しみと悲しみと

                  (福井 金剛院 釈迦如来)  

        佛説摩訶般若波羅蜜多心経

        観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 
        度一切苦厄 舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 
        空即是色 受想行識 亦復如是 舎利子 是諸法空相 
        不生不滅 不垢不浄 不増不減 是故空中 
        無色無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法 
        無眼界乃至無意識界 無無明 亦無無明尽 
        乃至無老死 亦無老死尽 無苦集滅道 無智亦無得 
        以無所得故菩提薩 依般若波羅蜜多故 
        心無罣礙無罣礙故 無有恐怖 遠離一切顛倒夢想 
        究竟涅槃 三世諸仏 依般若波羅蜜多故 
        得阿耨多羅三藐三菩提 故知般若波羅蜜多 
        是大神呪 是大明呪 是無上呪 是無等等呪 
        能除一切苦 真実不虚 故説般若波羅蜜多呪 
        即説呪日 羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 
        菩提薩婆訶 般若心経   

般若心経ほど日本でよく読まれ、唱えられるお経はないと言われています。
たった262文字の中に、お釈迦さんの教えが凝縮されている訳ですが、その解釈には、漫画本から難解なものまで、多数の本が出ています。

私が愛読しているのは高神覚昇著「般若心経講義」(角川文庫)です。昭和27年初版、私の本は平成16年56版です。234頁の文庫本で時々通勤電車の中で読み返しています。その第1講が「真理の智慧」(まことのちえ)、般若の梵語訳が智慧なのだそうで、智慧すなわち般若とのこと。もう1冊、花山勝友著「般若心経に学ぶ」(NHK出版)がいい。平易でわかりやすい。

今の世の中、小さいときから知識の修得に躍起になり、地位とカネで勝ち組、負け組の区別をしたがる傾向があります。それより何より、私は「生きる智慧」が大事だと思っています。その生きる智慧が般若心経だと考えています。

ハチの生活日記じゃありませんが、私はおふくろのことをよく書いたりします。
平成9年10月に82才で亡くなりましたが、本当に信心深い人で、生前よく般若心経を唱えていました。

おふくろが亡くなって11年余り、その年月が、そのまま私の般若心経歴になっています。ご先祖、父母、先妻の供養と同時に、御霊の安らぎを願って、ご真言と般若心経を唱えることが習慣になっています。

今までに、若狭33観音巡りをはじめ、坂東33観音・秩父34観音・西国33観音の百観音巡りをしたときも、四国88ケ所巡礼をしたときも、般若心経をお唱えして納経するとともに、苦労して逝ったおふくろの写真を胸に、同行二人のつもりで供養の旅をしてきました。

今のカミサンの亡くなった母親も、鋳物工場の熱い火の塊と闘って、女手ひとつで4人の子供を育ててきたという。「私も母ちゃんの写真持ってくわ」と、一緒に全国行脚したりしました。

今の幸せは、そういうお互いの母親のおかげであり、感謝しつくせないものですが、受け継いだ般若心経の精神と地蔵信仰を大切に、日々手を合わせています。
そうしていることが、いつの間にか息子や嫁さん、孫たちにまで、般若の精神=生きる智慧となって、脈々と受け継がれていくのかもしれません。




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