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広島のばっちゃん

2017年03月07日 10時56分22秒 | ハチパパのひとり言

枕もとのPHP昨年11月号を捲っていたら、過日テレビで報道されていた広島のばっちゃんの記事が出ていたのであらためて読む。

ばっちゃんの名前は中本忠子さん82歳。保護司としても30年以上活動を続けているという。

自宅である広島市内の2DKの団地の一室で、しんどい状態の少年たちを受け入れ、風呂から食事の世話をしてきた。最初はすべて自前であったが、段々と周囲の人の理解と協力も得られ、行政や赤十字の経済的支援もあり、現在は別の場所の子ども食堂で、中心的存在として活動している。

豊かになった日本なのに、食事も満足に食べられない子供がいることに衝撃を受け、親が刑務所に入っていたり、薬物依存症だったり、育児放棄や暴力の絶えない家庭だったりと、ひどい環境の中で育った子供たちに人間として最低限の生活習慣を身に着けさせようと必死だった。

やがて子どもたちは、談笑しながらの食事で家庭の匂いを感じ取り更生していく。子どもの貧困が社会問題化して久しい。しかし、中本さんのような地道な活動によって、少年たちが人間らしく成長していく姿を見つめていく、そういう大人も着実に増えていくことを期待したい。

今月は3日後に、少年友の会という非行少年の更生支援団体の関東大会が横浜で開かれる。総勢120名ほどが参加して、日ごろの活動状況や課題を話し合い、少年のより良い更生支援を行っていこうという趣旨の集まりだ。

少年友の会活動の一部に家庭裁判所における付添人というのがあって、親が出頭できない時などに裁判官の指名で、少年と面接したり審判に出席したりすることがある。

今回の大会は神奈川少年友の会主催で、3つの分科会に分かれて各地区の代表者で意見交換することになっている。私の役割は付添人に関する分科会の議長役で、既に仲間と一緒に準備を済ませているが、スムーズで有意義な議論ができるよう祈ってやまない。

体を張って少年の更生に当たる中本さんには到底叶わないが、からだの動く限り少しでも社会に役立ちたいと思う。



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