大阪阿倍野ハルカスにて

日本の住宅はマンションになつたり、小型化したりになりつっある。これらにはスペース余裕がない。床の間もない、壁面もない。倉庫も蔵もない。美術品を数多く収蔵できない。季節に合わせ、客に合わせて、飾りを変えるような習慣も無くなった。老齢化は進むし、人口は減少する。生活必需品でなく、まだまだ贅沢品である。将来は不安でいっぱいである。こうなると美術品は多くいらない。一方作家はどんどん増えている。アマチュア作家も増えている。美術品は世の中にあふれ、新しい需要は少なくなる。そのようになると、作家はよほど個性的で優れた作品を造らねば、その存在価値がない。