68番:過去日記から(つづき)

2025-03-12 09:42:35 | 語学学習
2010年8月27日(金)

【ロンドンからのお客様】つづき
 
 
【お昼ごはん】

 お昼は、時間節約のため、
 コンビニで、おにぎりと、お茶を買いました。
 奥様、スポーツ・ドリンクを指さし、

 「これは、水か?」

 と、お聞き。

 「No,it's a sports drink.」 
 (スポーツドリンクだ。) 

 «この英語は、通じなかった。»

 「What?」 (何て?)

 「Water with special drag inside.」
 (特殊な薬が、入った水だ。)

 «苦し紛れに出た言葉でした。»

 

  【車中にて】

  「Please show us how to unwrap the rice ball !」
  (このおにぎり、どうやって、取り出すの?)

 そんなことだろうと思い、
 ゴタも同じ、おにぎりを買っていました。

 「Please do like I do.」 (いいですか?)
 「First、pull top. 」 (上を引いて。)

 「Then, pull at no.2-part.」 (2を引き。)

 「And pull the other side.」 
 (あと、反対側を引きます。)


  Seeing is believing. 見ることは、信じること也。


  【嵯峨野にて】

 車中、竹林の話が出たので、
 天龍寺をカットして、竹林の中へ。
 ここも、当たり。

 お二人とも、それぞれのカメラで、
 忙しく、カシャ、カシャ。
 ただ、ひとつ聞かれたことは、

 「この竹、何に使うの?」

 「これは、・・・・・・」

 (「竹刀なんだけど。)

 この英語が、出てこない。
  勉強不足ですぅ。すみません。

 お客様、助け船を、出して下さいます。

 「sword?」
 (刀?)

「Yes, but, not exactly.
  They use it for practice.」
(そうなんですが、
 そうじゃなくて、練習用なので・・)


 【祇王寺にて】

  This is a hermitage built
  as nunnery in the Heian era.
   A famous tale called

    "The Tale of the Heike"

  depicts a shirabyoshi dancing girl
  who built this hermitage.

  Kiyomori , grand minister
  and top general governor,
  once loved a shirabhyoshi dancing girl
   whose name was Gio. But , Gio aged 21,
  was soon abandaned
  when a younger shirabyosi dancer
  called Hotoke-gozen appeared.

Feeling vanity in life, Gio retired from
the world to be a nun,
And built this nunnery.
Her mother, Toji, and her sister,Gijo,19,also
followed her to be Buddhist nun.

Later, Hotoke-gozen visited this house asking
if she could be a nun as well because
she ,too,felt the vanity in life.
She said next might
be her turn to be discarded.

Then they altogether led hermit life
here practicing the Buddhist way. 」

(これは、平安時代に、
尼僧院として、結ばれた庵です。
平家物語に、この庵を結んだ、
白拍子の女性のことが、描かれています。
平清盛が、祇王(21歳)という
白拍子を、愛顧しました。
しかし、仏御前という、より若い、
17歳の白拍子が、現れると、
祇王は、見捨てられます。

無常を感じた祇王は、尼僧となり、隠遁しました。
そして、ここに、庵を結び
同じく出家した、母の刀自と、
妹の祇女と、ともにひっそり暮らしました。

そこへ、仏御前が、訪ねてきます。
彼女自身も、無常を感じた、といいます。
自分も、やがて、同じ憂き目に、
会うかも知れない、そういうのです。
そして、ともに、仏門に入り、
尼僧になると、いいます。

そして、彼女たちは、
ここで、一緒に、御仏に仕えました。)


【銀閣寺にて】

「なぜ、銀が、施されていないのですか?」

当然、そう聞かれます。応仁の乱が、あって、
財政、逼迫の折り、そのような、贅沢は、許されません。
簡単に、そう説明しています。

しかし、実際のところ、義政は、もとより、
そのような、気はなく、幽玄の境地を享受していたようです。

銀閣、という呼び方も、後の世に、
そう呼ばれるようになったとか。

さて、銀閣寺でも、ボロが、出てしまったこと。
それは、ちょうど、セミが、鳴いていたときのこと。

お客様。林の小道で、おもむろに、歩みを止めて、


「Look. There are sounds coming from above. 」
(ほら。何か聞こえるわ。)

ミーン ミーン・・

それは、ミンミンゼミの鳴き声でした。

ところが、そこは、無知で、無教養のゴタ。
ミンミンゼミを、英語で、言えない。

そこで、とりあえず、セミだ、と、言おうとしたのですが、

ああ、そう、言おうとしたのですが、
あいにく、「杉の木」と、混同していたようです。

「Oh, That's a cedar.」 

 «セミだ、と、言おうとしていた。»
 
  (杉ですよ。)


「No, no it's a sound of an insect.」
 (違うわよ。昆虫の声よ。)

このやりとりを、3回、繰り返した。
4度目に、ようやく、何か、おかしいことに、気がついた。
そうだ。セミは、cicada  だ。

気がついたときには、もう、銀閣寺の出口、休憩所でした。
おなかの中で、ひっそり、歌いました。

「遅かったのかい~。」



今、遅まきながら、和英に当たっています。
ミンミンゼミは、

 「 a robust cicada 」

なのだそうです。


タクシーは、銀閣寺に着いたときに、
乗り捨てていました。

銀閣寺から、法然院まで、歩きます。

暑いのに、なぜ歩いたか。それは、簡単。
タクシー乗り場まで、歩く距離で、
ほとんど、着いてしまうから。

「Let's walk running sweat on our face.」

 «ユーモア表現につき、和訳不可»

(汗を、かきかき、歩きましょう。) 

(汗は走る。我等は歩く。顔の上かな。) 


と、言ったら、バカ受け。大笑いとなりました。
 

【法然院にて】

山門の前に、

【くん辛酒肉、山門に入るを許さず】

と、あります。

No garlic , no alcoholic drink , no meat.

これを、説明しようと、思ったが、止めた。

最後の、肉、がどうも気になった。
肉つきのいい女性に、いうのは、不謹慎だ。


山門は、茅葺きです。
30年に、一度、吹き替えるのだそうです。
 

山門の説明をしていると、
ご夫婦は、写真を写し始めました。

「Do I make myself an obstacle to you ?」
(私、邪魔ですかね?)

といって、山門から、離れると、

「Thank you !」

の声が、反対方向から、しました。

見ると、別の、カップルが、
山門の内側から、撮影しています。


門を入り、境内を進みます。
左右に、積み上げられた、砂の山。


「What are the sand monuments for ?」

(何なんですか、この砂の山は、?)


「They put there the sand mounts for purification.
 originally, salt was put on both side of the path.
 In the course of time, sands substituted for salt.」

(砂は、お清めのためです。
 もともと、塩が、この両側の積み上げられていたのですが、
 いつのまにか、塩の代わりに、砂を積むようになりました。)


本堂の、御内陣には、
季節の花が、撒き散らされているのです。
と、説明はしたものの、
午後4時現在、本堂は、入場終了となりました。

(遅かったのかい~) 腹は、歌いました。
  ぶーぶー

法然院は、昨年、ひとり研修で、来たところ。
あのときは、市バスに乗っていたのです。

そしたら、アナウンスが、


「次は、豊年委員長、豊年委員長。」 ペンギン


と、いっているでは、ありませんか!

びっくりしました。
どんなところだろうと、思って、バスを降りてみた。
そしたら、


「法然院町」


の聞き間違いだったんですね。


⏁⏁⏁

さて、法然院から、移動です。
タクシーを拾うため、大通りを目指します。南へ、10m
歩いたところに、なつかしいヤサカタクシーが、やって来た。


「すみません。平安神宮まで、お願いします。」


ブルルルン。出発-。

  【平安神宮にて】

 応天門で、お写真です。
 立っていると、係員が、

  「閉めますので。」

 どけ、と言います。

(ええ、もう、閉門なのかな?)

と、心配していたら、お客様のほうが、詳しい。

「That's OK. The shrine opens until 6:00.」
(大丈夫。6時までですよ。)

《ロンリープラネット》

 という外国人用のガイドブックがあります。
 それは、日本を観光する、外国人には、聖書のような、存在。

 お客様、それを見ながら、ゴタに説明。
 どちらが、ガイドなんだか。

 (ゴタ、クビやで。しっかりせい!)

 聖書には、かないません。


応天門を入ると、左前方に、
手水舎が、あります


「 Before meeting gods,
  we must purify ourselves.
  It's essential to observe etiquette.」

 (エチケットですから、
  参拝の前に、お清めをしましょう。)


 【本殿前にて】

ガードマンが、やって来て、お客様に、
何やら、文句を言っています。それも、怖い顔をして。
本殿で、写真を写すな、と言っています。

こんどは、山田に向かって、

「あんた、ガイドやろ。ちゃんと、ゆうとけ。」

山田、これには、頭に来た。切れた。

よくも、私の大事な、お客様を、
わけの、わからん日本語で、困らせてくれたな。
お礼をして、差し上げるぞ。

「お前こそ、もっと、普通に、もの、ゆわんかい。」 ヽ(`Д´)ノ

このごろ、カラオケに行っていないので、久々に、大声を、張り上げた。
ガードマンは、行ってしまいました。


国際観光地なんだから、カメラが、だめなのなら、
英語で、目立つところに、注意書きしておけば、いいのに。

注意するガードマンは、
もっと、ジェントル・マンを常備させなくては。
日本の恥だ。 全く!

平安神宮さん、改善をお願いします。

 

「Let's forget it.」
(気にしないで下さい。)

そう言って、説明を再開。

 The reason why they reduced the shrine to
five 8th the size of the original one
is due to the Sino-Japanese war that arose 1894.
It's a budgetary problem.

(8分の5に、縮小されてしまったのは、
日清戦争のためで、予算に問題が、あったからです。)

(*^o^*)

庭園に入ります。
庭園は、
南神苑、西神苑、中神苑、東神苑
の4つで、なっています。

とくに、美しいのは、
御所から、移築した、建造物の多い、東神苑です。
お客様の感嘆の声を聞いて、うれしくなりました。

東神苑で、別の英語のグループと、重なる。

泰平閣で、

Would you take a photo of us ?
(写真撮ってもらえます?)

Sure.
オーケー

きっと、留学生チームなんだろう、
欧米人と、東洋人の混合グループ
と、合流したかっこうに、なりました。



さて、時刻は、午後5時を回りました。
5時30分が、ガイドの終了時刻です。

大鳥居を見て、帰りましょう。

と、言ったものの、タクシーに、乗った場所が悪く、
冷泉通りで、東山通りに出て行ってしまいました。

そして、川端通り、御池通りと進み、
目的地の、お宿、「柊家」に、
午後5時30分、到着しました。

別れしなに、握手です。

Thank you for today. It was a wonderful day
that I shared with you. Thank you again.
Please come back some day to call me again.

きょうは、ありがとうございました。
ご一緒できて、たのしかったです。
また、来てください。


お客様、あさっては、東京見物だそうです。
ガイドが、いればいいな、とおっしゃるので、
東京都内のゴタの、GICSS同期生に、連絡。
だめなんだって。
東京のガイドさんは、忙しいみたいです。
うらやましいなぁ!


ところで、後日、先輩から教えていただいたところ、

スポーツドリンクは、アメリカ人なら、
drink like getorade
と言ってます。
とのことでした。

山田 錦(ゴタ)

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