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私の愛機は五藤光学8cmMARK-X

RAWデータとDeepSkyStacker

先週は安定した秋空が続いてくれたおかげでかなりの時間を屋外で楽しめた。
暗い空のもとでは本来上弦の月が沈む時間を待っての活動だろうが、都内の空では上弦の月があったくらいでは夜空の様子は全く変わらない。

1, "月と木星と金星と飛行機" (2021/11/12 17h27m)
夕方になると月と木星の方角に左右から飛行機が飛んでくる。


木星と金星の拡大撮影。木星は引き伸ばし法を色々機材を変えて実験していたため、接眼レンズとカメラ間の距離が不明、よって合成Fも不明。


ここ最近は直焦点で様々なobjectの撮影を楽しんでいる。
フィルターもそれなりに効果があることが分かってきたがやはり色味が気になるところだ。
そこで背景被りがある都内の空のもとで低コントラストを前提としながらも、少しでもグラデーション情報を増やすためにRAW画像処理を試してみた。
EOSの場合、RAW画像で撮ると一枚20~30M位の画像サイズになるが、フルダイナッミックレンジでは14bit相当のA/D変換を施してくれる。

3,M57 & M27(RAWデータ加工)

x2テレプラスとQBPを使用し、M57は露出20秒、M27は露出60秒。
やはりRGB各色の諧調情報が増えたおかげでJPEGでは埋もれてしまっていた情報が浮かび上がってくる。M57の中心星やM27の中心部の微妙な濃淡や周辺の赤い散光部などが確認できるようになってきた。

RAWデータの可能性を感じつつ、様々な露出で取り貯めたこれら画像データを一旦PCに移行し、以前にインストールしておいたDSS(DeepSkyStacker)
でコンポジット処理してみることに。

20秒を超える露出ではどうしても星像が膨らんでくるため短時間露出で取り込んでコンポジットした方がシャープさに関しては圧倒的に有利である。
ピンボケ画像を除きそれぞれ10枚ほどのデータをコンポジットした後の写真が下。
まだまだ荒かったり、星像が流れていたりするが、かなりそれっぽい仕上がりが期待できそうだ。DSSによる画像加工を試行錯誤していくうちに、本来のオブジェクトの持つRGBバランスを無視してディテールのあぶりだしのみに没頭し、いったいこれが何を目的にする行為かを考えながらの時間だった。 

DSSはシンプルで非常に使い勝手の良いソフトウェアだ。ユーザインタフェースもビジュアル的に操作でき、VAIOノート(CPU:IntelCore i5 2.39 GHz,8MRAM)でもサクサク動作してくれる。
表題部のM2の写真もコンポジットを考えずにたまたま撮り貯めた画像の寄せ集めによるもの。

こんなことをやりながら時間を過ごしているうちにそろそろ春の空が見えてきて懲りずに再び北のべランダへ。

4,M82 & M81


5, M66 & M65, NGC2903
これらは輝度及びコントラスト不足により、彩度が上がらずモノトーン化している。 
もうしばらくDSSによるコンポジット画像にトライしてみたい。

6,おおぐま座ζ 
ミザールの二重の回折像が美しい


7,リゲル伴星(3000mm直焦点)

8,M42(1500mm直焦点 フィルターなし DSS処理)

9,DSSモザイク処理後のM82


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