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私の愛機は五藤光学8cmMARK-X

久しぶりの大赤斑

9月20日、雲一つ無い素晴らしい秋晴れの一日。
夕方、買い物帰りの家路についた下り坂道で、東の遠くのマンションの屋上から明日満月となる大きな月が昇りつつあった。

月から右手方向に木星と土星が、西まで目を向けると金星が並び東から西へ黄道面に並ぶ4つの星々の配置が楽しい。

家に到着後30cmDobをベランダに運び出しアライメント前にまずは木星を眺めてみる。ファインダーで木星を十字線上に合わせ、装着した6mm(250倍)アイピースを覗き込むとほぼ中央部に木星がいる。気持ちがいい。この何気ない操作だがフリーストップ式の素朴な木製経緯台で微動装置を使うことなく高倍率で対象物を簡単に導入できる垂直・水平粗動のフリクションバランスに感心する。要は如何にファインダー十字線上にマニュアル操作で照準をきちんと合わせられるか、の問題なのだが、鏡筒部重量に対し、数値計算では出せない両回転部の径と素材選びが功を奏しているという話だ。自作架台でこれを実現するのは至難の技だと思う。

その250倍で見る本日の木星。昨日同様風が強く、ガリレオ衛星は飛び跳ね、木星の外縁はふにゃふにゃと形を変えている。
ただよく見ると淡いオレンジ色の大赤斑が姿を見せ始めている。
ここ最近大赤斑の無い木星面とばかり対面してたせいもあり、黒々とした衛星の影とともに華やいだ木星面は久しぶりである。シ―イングは悪いものの撮影の準備に取り掛かる。

まずは南中を終え高度が下がりつつある土星。大気の揺らぎに加え、時折風で土星が視野内で大きく動く中の撮影。画像を見ると衝を終え、環に映る本体の影が大きくなっている。
右隣の木星面は昨日(9月19日)のもので、これも台風一過の強い風のもとで撮影。なんとも地味な一枚。


次いでガリレオ衛星。左からエウロパ、ガニメデ、木星を挟んでイオ。


夜7時過ぎから10時までの木星の自転の様子。ガニメデとその影が木星前面を横切っている。


久しぶりに見る大赤斑はずいぶんと淡くサーモンピンク色をしている。その中の濃淡が見えそうで、倍率を500倍、1,000倍に上げてみるもののコントラストが更に下がり、同時に本日のシ―イングでは像面が揺れて全く高倍率に耐えられない。250倍が最も綺麗によく見える木星だった。
千切れ雲が東から南西方面に出てきて時折木星も覆い隠すようになり本日は撤収。

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