1、Quad Band Pass Filter
ネットや雑誌の評判からサイトロン社より購入(写真左)。 写真右側のフィルターは20年以上前に購入したORION社の”SkyGlowフィルター"
以前ダイクロイックミラーの設計に携わり、日東光器の方に様々な蒸着フィルターの試作をお願いしたことがあり、一定品質の安定供給の難しさを知った。 当時から高価だった干渉フィルターもだいぶ求めやすい価格になってきたものだ。
SkyGlowフィルターは、光害対策用フィルターのようなもので、バックグラウンドは確かに沈むもののあまり著しい効果は感じられなかった。
最初QBPと聞いて、4つのバンドを作り出したのだと思っていた(であれば相当各バンドの透過率が悪くなるだろうと想像した)が、透過光分布をみていると、確かに主要4輝線を透過させるよう設計されているが、BandPassという言葉から言えば厳密にはQuadではなくDualだろう。
ともあれこのQBPにより、東京の空でも大きな亜鈴状のM27を見ることが出来た。色味はSkyGlowは緑系、QBPは青系に寄る。東京の空でどこまで見えるのか、望遠鏡のコントラスト対策と共に試してみたい。
2、笠井トレーディング 2.3x40mm WideBino28 ワイドビノ28
”あたかも肉眼がドーピングされたような独特の見え味 ”といった謳い文句に魅せられて購入。 実視界は28度だそうだ。 この製品はオリジナル製品の第2弾で、アイカップ部分にラバーリングを追加したそうだが、ガリレオ式では広視野を得るためには出来るだけ目を眼レンズ側に近づける必要がある。 試しにこの薄いリングを外してみると一回り広い視界が得られる(近づけすぎて角膜等を傷付けないよう注意する必要あり)。東京の空では鑑賞とまではいかないが、かんむり座を久しぶりに見た。 是非暗い空で見てみたい。
3、SVBONY アイピースセット 68°超広角アイピース (6mm、 9mm、 15mm、 20mm)
amazonで1つ3000円程度と廉価だったことと、68°という広角が魅力的で購入。
15mmは抜けが良く、68°の広視界で気持ちよく見える逸品でお買い得感がある。 周辺のコマ収差もF5のニュートン反射でも思った程気にならない。 9mm、6mmはバーロータイプで、視野レンズ側で合成焦点距離を調整している。 6mmは残念ながら月などの明るい天体では強力なゴーストが出る。 レンズ周辺を黒く塗ったり、反射防止フィルムを張りつけたりしたものの完全には取り切れない。 レンズの保持リングの材質に問題が有りそうだ。
4、笠井トレーディング GSO 3枚玉アポクロマート 5倍バローレンズ
SVBONYの15mmのアイピースが良く見えたことで追加購入。コントラスト向上対策として、反射防止シートを筒の内外に貼り付けてみた。 バーローレンズで接眼レンズの視野レンズの入射角を浅くすることでF5ニュートンでも視野周辺部のコマ収差を軽減して広視界で惑星像が楽しめないかと思い購入。
高倍率用レンズとしては、テレビューのRadian3mm(60°)とビクセンのNLV2.5mm(45°)を所有しているが、これに加え15mmと5倍バーローレンズとの組み合わせで3mm(68°)を実現。 Dob12"ではそれぞれ500倍、600倍、500倍で、惑星像を比較してみるつもりだが未だ実現できないでいる。 梅雨明けを待つばかりである。