日々の寝言~Daily Nonsense~

市場原理の補完

「喪男の哲学史」という本を書いた本田透さんのインタビューを読んだ。
恋愛資本主義へのカウンターとして、「萌え」を位置づけているらしい。
なるほど・・・

一方、池田信夫さんのこのエントリーでは、共産主義が大きな力を持てた要因として、
人間の持つ「部族感情」を挙げて、「つまり人間は個体保存のために利己的に行動する本能をもつ一方、それが集団を破壊しないように過度な利己心を抑制する感情が埋め込まれているのだと考えられる。」と書いている。

「利己心が消滅すると考えたマルクスは間違っていたが、利他心がまったくないと想定する新古典派も、最近の行動経済学が明らかにしたように、実証科学としては検証に耐えない。むき出しの欲望を暴力で肯定したら、社会は(南イタリアやロシアのように)マフィア化してしまう。市場の効率を支えているのは、実は利他的な部族感情によるソーシャル・キャピタルなのである。」

利他的な部族感情によるソーシャル・キャピタル、というのが
具体的に何なのかがよくわからないのだが、
市場を支えているのが人間の利他的な側面だ、というのは、
経済学者が好きそうな、パラドキシカルな議論だ。

利己、利他という議論はめんどうになるが、どちらも、
「単純な市場原理をどう補完するか」についての議論と考えると、
なんとなく、おもしろそうな香りがする。

ちょっと前に書いたように、オタクっていうのは、
共同体へのノスタルジアという面があるんじゃないか?
などと思っていたので、それが部族感情の一種とすれば、
二つの議論はつながることになる。

しかし、2次元の世界へ向かうのは、逃避って言うんじゃあ?
とか、本田さん自身は、「萌え」で商売(資本主義)してるんじゃ?
とも思えてしまうのだが・・・

あまりに粗雑な議論ですみません。
明日になってしまうので、今日はここまで^^;
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