噂どおり、印象的な映画だった。
細かいところへのこだわりと、
リアルさは文句なく素晴らしい。
しかし、全体を観終わった後の印象は、
何か物足りない・・・
何か重要なことが
失われている感じがする。
なぜだろう?
* * *
無慈悲な災害が相次いでいるので、
あまりにも楽観的なストーリーに
違和感を感じてしまう、のかもしれない。
画面のリアルさと、ストーリーの単純さ、
非リアルさが、どうにも気持ち悪い。
あそこまでリアルに破壊を描くのなら、
いっそのこと、救いも希望も全く無いという
エンディングにするしかなかったのではないか?
米軍に痛めつけられたゴジラが、
炎を吐くシーンはすごかった。
あれですべて破壊し尽くされて終わり、
というのだったら、かなりハードボイルドだ。
北野たけしだったら、
そうするのではないだろうか??
現実に直面させる、という意味でも
そのほうが良かったのではないだろうか?
それでは映画として成立しないのだろうか?
ある意味、記念碑的作品になったかもしれないが・・・
「君の名は。」も「シン・ゴジラ」も
明らかに東日本大震災以後でなくては作られなかっただろうと思うが、
どちらも「救済と希望のお話し」になってしまっているところが、
しかたがないとは思いつつも、何か違和感が残る。
災害も、資本主義も、独裁制も、
現実はもっともっと無慈悲な
ものではないのだろうか?
だからこそ、映画は希望を語るべきだ、
というのもまた、そのとおりではあるのだが。
* * *
石原さとみの演じた、飛鳥のような女性は
必要だったのだろうか?
必要かもしれないが、もうちょっと
リアルにアメリカのエリートっぽいほうが
良かったのではないか?
と、いつものように評論家的に勝手なことを言っているが、
映画のメインメッセージは「俺は好きにした。君らも好きにしろ。」
なわけだから、そう思うなら自分でそう創ってみろ、
ということか・・・
最新の画像もっと見る
最近の「映画・ドラマ・テレビ」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事