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【続 世界に飛躍する韓国に学ぶ 】
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。
昨日(9月6日)のブログに続き、「国際プロジェクト・プログラムマネジメント学会」2010年9月秋季大会の基調講演についてです。

▲2010年9月 秋季研究発表大会予稿集 photo by 新井信昭
基調講演は、韓国サムスングループのサムスンSDI常務の佐藤登講師による「世界に飛躍する韓国に学ぶ」です。
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■マーケティングを行う。
マーケティングは韓国企業だけでなく日本企業も行っています。
マーケティングの結果についてハズレもあるが、その修正が早い。「こだわり」のなさがここにも出ていると言えましょう。
一方、需要があれば根強くその需要に応えようとする。日本では生産が中止されたブラウン管をサムスンは今でも生産しています。
■新入社員も入社年から年棒制
入社2年後にアップもあればダウンもある。特に激しいダウンがある。
非常にシビアに査定され、業績が残せない社員の年俸は激減される。
日本企業ではどうでしょう。入社2年目の社員の給料をドッと下げることは少ないのではないでしょうか。考え方の違いがよく分かります。
■リチウムイオン電池の世界シェア
サムスンSDIがリチウムイオン電池市場に参入したのは2000年。
1992年にソニーによって実用化されたリチウムイオン電池について、サムスン電子の2010年の世界シェアは25%。一方、ソニーは10%です。
事故の解決策を提供したのが、当時のパナソニックです。自社が開発した安全評価試験の方法をパナソニックが提供し、これによってリチウムイオン電池の安全性が飛躍的に高まりました。
パナソニックによる評価試験方法の提供は社内で強い反対があったそうです。競争力をそぐことになりかねないからです。
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ここからは私の考えです。
パナソニックがサンヨーを買収した理由はサンヨーのリチウムイオン電池にあったことは疑いのないこと。
パナソニックによる評価試験方法の提供は正しかったのか?
正しかった、と私は思います。
なぜなら、試験方法の提供がなければ、リチウムイオン電池の開発から各企業が手を引き、これによりリチウムイオン電池の市場ができなかったと考えられるからです。
試験方法の提供があったことにより、市場が形成され今日があるのではないでしょうか。
その成功の要因については、今後の研究の結果を待ちたいと思います。
今日もお読みいただき有難うございました。
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