相変わらずご無沙汰しています。
通訳ガイドにとって今が一年で一番忙しい時期です。
spring breakの時期でもあるし、桜を目当てにこの時期沢山のクルーズ船が日本に入港します。
残念ながらソメイヨシノが満開になるにはもう少し時間がかかりそうですが東京も富士箱根方面もどこもインバウンド旅行者で大賑わいです。
先日、コロナ前に私がガイドするバスツアーに乗ってくれたハワイのご夫婦が友達8名連れてクルーズ船で来日し、再び私がガイドする富士箱根と都内バスツアーに参加して下さったんです。
数ヶ月前からメールでやりとりし、私がガイドするバスに乗りたいと言うので会社に頼んでそのお客さんの希望日にガイドとしてアサインしてもらえるよう頼みました。
当日朝、抱き合って再会を喜び合いましたが正直私はそのお客さんのことを全然覚えていませんでした。
コロナ前は週に5日は富士山や都内のバスツアーに毎日30人から40人もの違うお客さんを案内していたので延べ2〜3万人の人々と会っていた計算になります。
ただでさえ記憶力が弱いのに一人一人の顔や特徴なんて全く覚えていません。
でも嬉しかったです。私を覚えていてくれ指名してくれたんですからね。
富士箱根のツアーで小田原駅に着く前に最後の挨拶をします。
以前乗ってくれたお客さんとまた出会えて感動したこと
コロナの3年間は永遠に続くかのように思え、まさかこんな日々が日常になるなんて、いまだに夢のようだ
などと喋り始めたら何だか感情が昂って涙が出てきてしまいました。
自分でもびっくりしてとても恥ずかしかったですがお客さん達は気持ちを汲んでくれたのか温かい拍手を下さりました。
相変わらず(変な表現ですね)通訳案内士っていい職業だなあとしみじみ思いました。
また別の日の出来事ですが、浜離宮の駐車場でバスに乗ろうとしたら背後から声をかけられました。
コロナ以前に使っていたバス会社にいた運転手さんでした。
今は別の会社に所属していて丁度浜離宮に来ていたところでした。
懐かしいね!と挨拶をかわしセルフィーで写真を撮って別れました。
そしてまた別の日の話。母の弟である伯父が亡くなり葬式に参列しました。
この母方の伯父と奥さんである叔母は英語教育にとても熱心でした。
ブリタニカの英語教材が家にたくさんあり、休みに泊まりに行く度に従兄弟達と一緒によく聴いたものです。
紙芝居の「もくもく村のけんちゃん」とか「ロボ」という犬が男の子と女の子を英語の世界に連れて行く物語とか(調べたら「マコとガコの冒険」というタイトルで何と今でも販売されていた)、今でも鮮明に覚えてます。
教材を通じ、幼心に未知の世界であった英語と英語圏の文化に初めて触れてなんて素敵な言葉と世界なんだろうと憧れを抱いたものです。
今思えば従兄弟の家にあったそれら英語教材が私に英語への道を開いてくれたのかもしれません。
叔母によると伯父は亡くなる前に叔母と身の回りを整理した際に、従兄弟達や私が好きだったこの「もくもく村のけんちゃん」の紙芝居とカセットを捨てられず(まだ持っていたことに驚きました)押し入れにしまい直したそうです。
もしかしたら従兄弟達や私がいつも楽しんで聴いていたのを覚えていてくれたのかもしれません。
ここのところ疎遠になっていた叔母と従兄弟達に再会でき、変わらない絆も確認でき、亡くなった伯父を悔やみつつも感謝と喜びを感じることができました。
最近の再会三昧の話でした。
新幹線車窓からの富士山