近年、シナよりの黄砂の襲来が常態化し、1年の内で最も麗しい月である5月の景色を台無しにしております。それでも本日は、すっきりと晴れ、なかなかの散歩日和だということで、師匠よりもらった大阪徘徊地図を手に外出します(地図を予め用意するとは珍しい)。最初の予定では大阪の難波から天王寺まで木津勘助の事跡を訪ねんとするものでありましたが、ひとまず池田でたこ焼きを食っていこうと寄り道をします。
池田は「おたな何ちゃら」というので賑わっておりましたが、たこ焼き屋も大流行、何と小生が注文した一式でネタが無くなったと後から来た客を断っています。「ひばり」というこの店、普段でも小生のように4人がけを一人で占領していても「相席でー」とか「詰めてくれぇ」とかいうようなケチくさいことはは絶対にいわはれへん。バンバン客を断り続けるので逆にこちらが心配するぐらいであります。「かまへん、食べたかったらまた来てくりゃはる」とおばちゃんの弁。けれどもネタが尽きたというのを聞いたのは初めてでした。粉から買いにいかんならん、まるで京都の料理屋が「いまからご飯炊きますしー」というのと似ています。
感動の中で、たこ焼きを食いビールを飲んで店を出ると、習い性の恐ろしさで足が自然に五月山に向いています。伊居太神社の登り口まで来て、「あれ?何かおかしいな。」と思いましたが、そのまま階段も上がってしまいました。このお社も新緑が美しい。
神蔵
ご本殿
摂社
社務所
神社から少し上がると五月山動物園、結核にかかった鹿が出ると健康な鹿も何もかも含めて全頭皆殺しにした「動物園」です。その後、少し調べましたら「この四半世紀ただの1頭も外部から入れることなく近親による子作りを繰り返させていたため群れ全体の免疫力が著しく低下していたと考えられる」、「結核感染後の鹿には殆ど全く「治療」というものをしていないばかりか平生の管理に於いても健康チエックなどは殆ど行われていなかった」ということが分かりました。つまり、動物を飼う資格がない動物園なのであります。近時、京都などでも水族館の計画があるようですが、営利目的の水族館で飼われているイルカやシャチなどは本当に悲惨なものですから止めておいたほうが良い。五月山動物園では某女の寄贈により、アルパカが最近飼われ始めました。「お前ら、エライ所に来てしまったなあ」、その様子を見ていると本当に不憫です。5月1日には目玉としているウォンバットを死なせてもいますが、その張り紙に曰く「ウォンバットのアヤハが亡くなられました」と。
忌まわしい動物園から少し上に上がると慈母観音の御姿が見えます。「かわいそうな鹿どもの魂をいいところにお連れ下さい」と祈念して、紅葉大橋を渡って緑楓台へ向かいます。
緑楓台、付けも付けたり。まさしく今の青紅葉の様を捉えた命名です。確かにこの辺りは見事な大木も多くあります。
と、ここまでは世間のヒトの楽しみ。さてここからはアホの楽しみ、「そう言えば、この奥の谷にも紅葉がたくさんあったなあ」と人の入らぬ道に突撃です。阪神高速の騒音さえなければ、まさしく深山幽谷の雰囲気です。ただ、だれも来ないという点だけを取ってみると京都の北山のかなり奥よりもなお誰も来ない所でしょう。来ても仕方がない所ですから。
宝塚市と川西市にまたがる石切山が紅葉の合間から見えるこのスポットに立つためにはなかなかの苦労です。
公園の木々とは異なり、ここらまでくると紅葉も誰も世話をしてくれません。磐根に必死でしがみついて生き抜かねばならない。そういう紅葉はまた美しさが違うのであります。
当初の目的=大阪徘徊を思い出したのは、この場所。もはや仕方がありません。この辺りで楽しむしかないと尾根に登り谷に下り、あるものを探します。
木の幹から直接生え出でた、この葉は径1㎝ばかりのかいらしさ、人の見ぬツツジも亦美しい。
「発見!」、そう、この奥深い所にホームレスのおっさんが住んでいるのです。以前にテントが張られていた所からはかなり上のところに移っています。「オヤ、高台の高級地にお引っ越しですなあ」、さらにお仲間も出来ているようでムラが生まれつつある。谷底に布団を捨てたりしているのはこやつらかな?もし、サンカの末裔か何かで「そんなことしてへん」ということであれば、失礼、失礼。
鼻歌を唄いながら近づいていくと、シャーとチャックを閉める音。こら!遠来の客をもてなさんかいと思いますが、二人ともテントの中で息を潜めてジーッとしている気配です。どちらのテントも入り口に靴がきちんと揃えて置かれているのが面白い。「何もしまへんえー、通りすがりのオッサンどすえー」、けれども返事もしてくれません。
茶でも点ててもてなしてくれたら、摂州に隠士ありとか、寒山拾得なりや等という世界になるのですが、相手にしてくれないので仕方がありません。「谷底にゴミを捨てるなよー」と嫌みを言ってムラを去ります。
その後、しばらく山中をさまよいましたが、今のところテントはこの2張りだけのようです。はるか以前、比叡山の玉体杉のところで早稲田の女子学生が殺された事件がありました。犯人は山中でテント生活をしていた男でしたが、この連中はそういうことはしないでしょう。けれども、婦女子は一人ではこういうところには来ない方がいいです。人外境から再びシャバに復帰、大広寺に向かいます。タカラジェンヌの物故者を祀る宝友の碑には本日も立派な花が供えられていました。
珍しく寺の方が境内に出ておられます。そうだ、望海亭記だ!寺にある横川景三の望海亭記を読み下したものがあるのかどうか聞いてみましたが、「ありません」とのこと、まだまだ楽はできぬと悟ります。そういえば、もう2ヶ月ぐらいほったらかしにしているなあ(詠嘆)。牡丹花隠君遺愛碑の読み下しもないということですから、次回に持参すると伝えました。
池田城跡には色々な花が咲いていますが、哀しいかな名前が分からない。
以前この場所でオペラを見たときに、おーなかなかの趣向やのーと思ったことですが、5月15日には、ここで薪能が行われました。この池田薪能は未だ行ったことがないのですが、池田に因む謡曲「呉服」など是非とも見てみたいものです。
黄砂もそろそろ終わりかなと見えて、六甲山が見えています。ひら川で呉春を飲むか、吾妻でささめうどんをアテにビールを飲むか、さっきのホームレスのオッサンどもにワンカップを持っていってやるか、もう一度ひばりに行って今度はお好み焼きを食いながら緑一を飲むか、川西まで歩いて駅前の串カツ屋に行くか、妄執尽きずというところであります。
池田は「おたな何ちゃら」というので賑わっておりましたが、たこ焼き屋も大流行、何と小生が注文した一式でネタが無くなったと後から来た客を断っています。「ひばり」というこの店、普段でも小生のように4人がけを一人で占領していても「相席でー」とか「詰めてくれぇ」とかいうようなケチくさいことはは絶対にいわはれへん。バンバン客を断り続けるので逆にこちらが心配するぐらいであります。「かまへん、食べたかったらまた来てくりゃはる」とおばちゃんの弁。けれどもネタが尽きたというのを聞いたのは初めてでした。粉から買いにいかんならん、まるで京都の料理屋が「いまからご飯炊きますしー」というのと似ています。
感動の中で、たこ焼きを食いビールを飲んで店を出ると、習い性の恐ろしさで足が自然に五月山に向いています。伊居太神社の登り口まで来て、「あれ?何かおかしいな。」と思いましたが、そのまま階段も上がってしまいました。このお社も新緑が美しい。
神蔵
ご本殿
摂社
社務所
神社から少し上がると五月山動物園、結核にかかった鹿が出ると健康な鹿も何もかも含めて全頭皆殺しにした「動物園」です。その後、少し調べましたら「この四半世紀ただの1頭も外部から入れることなく近親による子作りを繰り返させていたため群れ全体の免疫力が著しく低下していたと考えられる」、「結核感染後の鹿には殆ど全く「治療」というものをしていないばかりか平生の管理に於いても健康チエックなどは殆ど行われていなかった」ということが分かりました。つまり、動物を飼う資格がない動物園なのであります。近時、京都などでも水族館の計画があるようですが、営利目的の水族館で飼われているイルカやシャチなどは本当に悲惨なものですから止めておいたほうが良い。五月山動物園では某女の寄贈により、アルパカが最近飼われ始めました。「お前ら、エライ所に来てしまったなあ」、その様子を見ていると本当に不憫です。5月1日には目玉としているウォンバットを死なせてもいますが、その張り紙に曰く「ウォンバットのアヤハが亡くなられました」と。
忌まわしい動物園から少し上に上がると慈母観音の御姿が見えます。「かわいそうな鹿どもの魂をいいところにお連れ下さい」と祈念して、紅葉大橋を渡って緑楓台へ向かいます。
緑楓台、付けも付けたり。まさしく今の青紅葉の様を捉えた命名です。確かにこの辺りは見事な大木も多くあります。
と、ここまでは世間のヒトの楽しみ。さてここからはアホの楽しみ、「そう言えば、この奥の谷にも紅葉がたくさんあったなあ」と人の入らぬ道に突撃です。阪神高速の騒音さえなければ、まさしく深山幽谷の雰囲気です。ただ、だれも来ないという点だけを取ってみると京都の北山のかなり奥よりもなお誰も来ない所でしょう。来ても仕方がない所ですから。
宝塚市と川西市にまたがる石切山が紅葉の合間から見えるこのスポットに立つためにはなかなかの苦労です。
公園の木々とは異なり、ここらまでくると紅葉も誰も世話をしてくれません。磐根に必死でしがみついて生き抜かねばならない。そういう紅葉はまた美しさが違うのであります。
当初の目的=大阪徘徊を思い出したのは、この場所。もはや仕方がありません。この辺りで楽しむしかないと尾根に登り谷に下り、あるものを探します。
木の幹から直接生え出でた、この葉は径1㎝ばかりのかいらしさ、人の見ぬツツジも亦美しい。
「発見!」、そう、この奥深い所にホームレスのおっさんが住んでいるのです。以前にテントが張られていた所からはかなり上のところに移っています。「オヤ、高台の高級地にお引っ越しですなあ」、さらにお仲間も出来ているようでムラが生まれつつある。谷底に布団を捨てたりしているのはこやつらかな?もし、サンカの末裔か何かで「そんなことしてへん」ということであれば、失礼、失礼。
鼻歌を唄いながら近づいていくと、シャーとチャックを閉める音。こら!遠来の客をもてなさんかいと思いますが、二人ともテントの中で息を潜めてジーッとしている気配です。どちらのテントも入り口に靴がきちんと揃えて置かれているのが面白い。「何もしまへんえー、通りすがりのオッサンどすえー」、けれども返事もしてくれません。
茶でも点ててもてなしてくれたら、摂州に隠士ありとか、寒山拾得なりや等という世界になるのですが、相手にしてくれないので仕方がありません。「谷底にゴミを捨てるなよー」と嫌みを言ってムラを去ります。
その後、しばらく山中をさまよいましたが、今のところテントはこの2張りだけのようです。はるか以前、比叡山の玉体杉のところで早稲田の女子学生が殺された事件がありました。犯人は山中でテント生活をしていた男でしたが、この連中はそういうことはしないでしょう。けれども、婦女子は一人ではこういうところには来ない方がいいです。人外境から再びシャバに復帰、大広寺に向かいます。タカラジェンヌの物故者を祀る宝友の碑には本日も立派な花が供えられていました。
珍しく寺の方が境内に出ておられます。そうだ、望海亭記だ!寺にある横川景三の望海亭記を読み下したものがあるのかどうか聞いてみましたが、「ありません」とのこと、まだまだ楽はできぬと悟ります。そういえば、もう2ヶ月ぐらいほったらかしにしているなあ(詠嘆)。牡丹花隠君遺愛碑の読み下しもないということですから、次回に持参すると伝えました。
池田城跡には色々な花が咲いていますが、哀しいかな名前が分からない。
以前この場所でオペラを見たときに、おーなかなかの趣向やのーと思ったことですが、5月15日には、ここで薪能が行われました。この池田薪能は未だ行ったことがないのですが、池田に因む謡曲「呉服」など是非とも見てみたいものです。
黄砂もそろそろ終わりかなと見えて、六甲山が見えています。ひら川で呉春を飲むか、吾妻でささめうどんをアテにビールを飲むか、さっきのホームレスのオッサンどもにワンカップを持っていってやるか、もう一度ひばりに行って今度はお好み焼きを食いながら緑一を飲むか、川西まで歩いて駅前の串カツ屋に行くか、妄執尽きずというところであります。
思いますに、世の中で動物園と水族館ほど残酷な飼育場は無い、と思います。子供の頃は無邪気に喜んでいましたが、自然のままに生きる生物を狭隘な所に囲い込ことは、拷問と変わらない行為です。植物園も似た様な施設かも知れません。なんで京都に熱帯食虫植物が咲くねん、と疑問に思わずにおられません。いつか、人間は動植物に仕返しされるでしょう。
ホームレスのおっさんが山中に住み着くのは、女性ハイカーにとっては問題です。のんびり歩けない徘徊路なんて意味ありませんし、もう少し人目のある所で居を構えてくれれば宜しいのに。
それにしても、「ひばり」は人気絶頂なのですねぇ。たこ焼と酒が果たして合うのか、との疑問(無知)を見事に覆してくれましたので、実力は認識済みです。それにしても、また行きたいものです。行き付けの喫茶店主に話したら、「私も行きたい!」と言うてました。
昨日(月曜日)に、私は「京北トレイル」の一部を歩いて来ました。常照皇寺~春日神社~常照皇寺~井戸峠~筒江~塩田~五本松~周山で47500歩でしたから、25キロ程度でしょうか。常照皇寺へも寄りましたが、全く人影は見ませんでした。独りで新緑の葉桜を楽しんで来ました。ただ、最後は周山駅まで出たものの、時間が無くてH酒造へ寄れなかったのが心残りでした(徘徊堂さんには有り得ない結末ですが)。またいつか、残りのコースを歩きたく思っています。「晩春の山野さ迷い酒気も無し」道草
本日、栃本の八幡宮の所で生まれたばかりの鹿の赤ちゃんを見ました。車の前をとことこと歩き、こちらも走れないので往生しましたが、皆が寄ってたかって鹿を悪者視し、全体の頭数調査も何も行わずに殺しまくっている中で、よくぞ生まれてきたと健気さを感じました。生息環境は極めて悪いけれど、どうか元気に育つようにというところです。
五月山のホームレスのおっさんが住んでいる所は、普通は誰も近づかない所です。それでもおっしゃるように、もしあの場所で犯罪が行われたりしたら、全く分からないと思います。
京北トレイル、いきなり5万歩弱とはおそれいりました。道草様は意識しておられないかも知れませんが、ものすごい歩数です。以前にお嬢様と京北を歩かれた話を聞かせていただいたときにも凄い距離をと思いましたが、これで道草様の体力のすばらしさがはっきりと理解できました。
主人の時もそうでしたが、わたし未だに判らないのです。独りで山に行かれる方のお気持ちが・・・?(失礼お許しを)。
動物の飼育管理は大変です!五月山の鹿も宮崎の口蹄疫感染で殺処分もどうして・・・。
池田にはどうぞまたお越し下さい。「もっと食べたかったのにー」という心残りは一番身体に悪いです。今度はチーズ入りなどたこ焼きアラカルトで楽しみましょう。
山に行く気持ちというのは、小生にもよくわからないのです。迷って迷ってやっと道に出たときの達成感、谷の奥に何があるのかという気持ち、いろいろなものが混ざり合っているのですが、小生に限っていえば何かと煙は高い所に上がるというのが一番ポイントを突いているような気がします。
「ひばり」の描写は力が入ってますね。私はたこ焼きにそれほど思い入れはないのですが、あの店のおばちゃんの心意気は私にも伝わりました。あんなおばちゃんの店に通う子供達が増えたら世の中もっと豊かになるだろうにと。
私めにはたこ焼きの違いはわかりませんでしたが、料理は楽しく、気分で味わうものというのがよく分かりました(^_*)
あの五月山山麓の動物園って何やろなと思います。中途半端な動物園ってどうも気になって仕方がありません。お役人の横並びの貧弱な発想法で作られたものとしか考えられません。公務員根性丸出し教員による学校教育による賜物かも知れませんね。
なんて偉そうにいうことなく、自然の姿を愛で、人様とそれを楽しみ、歴史を語って未来を描く、そんな夢を見させて頂けるのがここへ来る楽しみです。
ストレスが溜まらない様信州で息抜きしてきました。
五月山動物園には昨日も行きましたが、口蹄疫対策、入り口に消毒薬をひたしたマットが置いてあるだけで、説明も何もありません。あれでは、分かる人は分かるでしょうが、小・中学生などは何のことやら分からないと思います。お書きになっておられますように、公務員根性丸出し、ひとまず「やってるで」というだけでした。暴風雨の中を展望台まで登りましたが、同行者には怒られました。