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【展覧会】生誕120年記念 篁牛人展~昭和水墨画壇の鬼才~

2022-01-09 00:09:47 | アート・文化
麻紙の白に繊細な描線、
フジタを受け継ぐ肌あい、腿や二の腕の充実。
さらさらとしていながら重量感がある身体。
衣裳や装身の珠や布の洗練。

人物の切れ上がった目は表情に富むのと同時に静かでもあって、
赦している、という感じがする。
誰かをではなく自分を赦しているようなのだ。自己受容。
それを見ることは、自分を赦しているひとの傍に居るのと似た心地良さがある。

梅や菩提樹、様々な樹は、人物のなめらかな肌とつるりとした表情と
対照的に荒々しく奔放で原始生命を思わせる。

「天台山豊千禅師」が特に印象深く。
人物の表情。樹は菌のコロニーのよう。

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生誕120年記念 篁牛人展~昭和水墨画壇の鬼才~
大倉集古館
2021年11月2日~2022年1月10日
https://www.shukokan.org/exhibition/

(2022.1.8)



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