一句鑑賞

常緑落葉樹

天気は良いが南の風がやや強い日でした。

常緑落葉樹は新芽を出しながら一年間緑だった昨年の葉の色を茶色にして落とし始めています。

とくにクスノキなどはその枝葉の茂りが大きいので、散り始めた葉の量といったら半端ではないのです。

西日本に多いクスノキは木としての寿命が長くて、二千年を超えるものも多くあります。一木で森のようだとも言い表されます。

山口県下関市に川棚の大楠があります。初めてその樹下に入ったときは、森の中にいる感じでしたね。

根は地表に瘤のようにたくましく盛り上がり、大きな幹からは四方?八方だったな。これまた幹のような枝を伸ばして枝の重みで地表に向けて中ほどから曲り、先端の若葉をつけた枝はそのまま地面に半分ほど埋まっている。そしてその先は再度上へと持ち上がるように・・・茂っているのです。

傍らに山頭火の大きな句碑がありました

大楠の枝から枝へ青あらし

吹き渡る若葉の時期のやや強い風が、大きく広がり茂った楠の若葉を揺らしているのです。

その葉音が吹き始めから吹き去るまで大楠の枝をざぁざぁと鳴らし続けるのですね。

名句中の名句と私は二十数年前にこの句碑を見た時から思っております。

青嵐は強い風で本来なら、さっと吹き通っていくのですが・・・枝葉のざわめきを枝から枝へと切取った山頭火の感性と詩心なんでしょう。

それと季語の働きですね・・・青嵐が効いてます。

 

さて句を見直して寝ますカナ(笑)

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