ささやかな就職応援記録

ありきたりなことを淡々と綴ります。誰かのささやかな参考になればと思い、書いてます。

就職活動に役立つ本③「内定取消!終わりがない就職活動日記」

2020-11-21 10:07:48 | 本の紹介
就職活動に役立つ本として紹介するか迷いました。
就職活動のノウハウが書かれた本ではないですし、2009年リーマン・ショック時期のことが書かれた本ですし。
ただ、改めて読み返してみると、普遍的な内容が書かれている箇所があると感じたので紹介します。

「内定取消!終わりがない就職活動日記」
(間宮理沙著)です。



ざっくり説明すると、大学卒業間近に控えた2009年2月、企業採用担当者から強烈な内定辞退の強要を受けた著者間宮理沙さんが当該内定辞退の強要を告発するといった内容の本です。

6章の構成になっていますが、5章までが主に告発の内容、周りのサポートを受けながら内定辞退の強要に対抗する様子が書かれています。

6章に間宮さんが内定辞退の強要を受け開始した2回目の就職活動において、考えたこと、苦戦したことが書かれています。

6章の冒頭に普遍的な問題提起につながる箇所があります。少し長くなりますが、引用します。

「会社を探す基準も変わった。以前はスキルを身につけて、市場価値の高い人材になって転職したいとずっと思っていた。ベンチャー企業の社長さんに会っても、『間宮さんは向上心が強いからそういう働き方が向いているよ』と言われた。
 でもあの面談を受けてから、『働くこと』って自分だけの問題じゃないんだと気づいた。こんなに周りの人に迷惑をかけてしまったからだ。
 だから、人を大切にする企業がいい。できれば同じ会社で長く働きたい。
 スキルも市場価値も、働ける場所がしっかりしていないと意味がない。不安定なところで頑張っても、またみんなに迷惑をかけてしまうかもしれない。」(「内定取消!終わりがない就職活動日記」(間宮理沙、2010)178頁)


①将来の転職を視野に人材としての市場価値を高めることができる企業を選ぶのか
②長く働くことを前提に自分が長く働くことができる企業を選ぶのか
といった問題提起を読み取ることができるかなと思います。

①②の選択はご自身の価値観、ライフプランによると思います。社会の流れがこうだからとか、日本の雇用慣行がこうだからとか、といった形で結論が出る問題ではないと思います。

ただ、個人的な意見を述べますと
就職活動の初期に応募企業を選ぶにあたっては②を基軸に、すなわち自分が長く働くことができるかを基軸に選んでいった方が無難だと思います。

理由は、ある程度長く働かないと人材としての市場価値は高まらないのではないかと思うからと、予測に反して人材としての市場価値が高まらなかったときのリスクがあると思うからです。

背伸びして長く働くことに多大な努力を要する企業を選ぶよりも、自分の適性や能力にあった長く働くことができる企業を選んだ方がいいのではと個人的には思います。


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