「ちょっとリタンを確認してみました」
「おう、そうか」
「HANAさん」
「おう」
「四天王筆頭のイシスさんは智力、武力、食欲全てにおいて秀でています」
「イシスは別格だろうな」
「最古参のヒャクさんはミコルさんの参謀として頼りにされているのは知っています」
「おう、俺もヒャクには意見できないしな」
「はい、ヤーヤヤーさんも高水準でバランスが取れています」
「うん、ヤーヤヤーな」
「あの」
「おう」
「アイコさんなのですが、リタンが51です」
「ナポリタン51食分か」
「はい、それに比べて私クモスのタベタは64リタンです」
「うん、わかった。そうか、言いたいことはわかったよ」
「はい、そういうことなんです」
「腹減ったってことだろ、作ってやる。カルボナーラでいいか?リタンは増えないけどな」
「違う!そういうことではないです」
リタン
評価値だ
活躍に応じて主人がナポリタンを作って食べさせる
今まで食べた主人のナポリタンの数値がリタンだ
例えばここ、ミコルEN
先日ウサポはミコルの命に応えてハミルENの子供たちを連れてきた
ミコルはウサポの活躍を評価した
ミコルENの場合
トップのミコルのナポリタンは1食で2リタンが加算される
ウサポはミコルから直接ナポリタンを与えられた
やったーピョン
2リタンUP
HANAにもナポリタンを与える権利がある
HANAのナポリタンは1リタンだ
・・・・
「HANAさん、私の方がリタンが高いのにリタンの低いアイコさんが四天王に君臨しているのはおかしいと思います」
「うーん、アイコか」
「はい、同じような不満を持つ者もいます」
「アイコの能力は知っているな」
「・・・ヒキワケンですか」
「そうだ、全てを引き分けにする力だ」
「知ってます。それをミコルさんが高く評価してるのも知ってます。しかし、あの人はそれ以外には特技も見当たらないですし!リタンだってアイコさんより高い者は私以外にもいます」
「それほど重要なんだ。引分拳」
「そんなの役に立たない。勝たないと!」
HANAが小さく俯く
「俺もそう思っていた。だがな、ミコルさんのそばにいてわかったんだ・・・勝たなくていい」
「そんな・・じゃあ私の蜘蛛の巣トラップは」
「クモスの蜘蛛の巣トラップも良い使い方が見つかるはずだ」
「うう・」
「結局のところな、」
「はい」
「引き分けの延長が、平和だ」
ジャンケンポン
なあ
相子
・・・・
「はい、校訓!」
自由!
引き分け!!