先輩の読み手さんだった方から教えてもらった、早めに読んで5分もの。とのさまつながりで絵本の「はらぺことのさま」を思い出したので一緒に検討しましたが、こちらのほうが、親を思う情緒と嫁のカン違いのおかしみ、夫婦ドタバタ劇もあって面白いので選びました。

■あらすじ(紙芝居の表書きより)
殿様のおふれ通り、灰で縄をなって、もってきた男は、ほうびに死んだ父親に会いたいと言う。殿様はしばらく考えていたが、男に箱をあげた。その箱の中には……。
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高学年なら、殿様に「2年後に箱を開けろ」と言われた時点でピンとくると思います。箱の中身を開けた男は、「おとっさまに会えた」と喜びます。しかし嫁に隠れて見ていたため怪しまれ、男が留守の間に箱を見つけた嫁は「こんないいおんな、かくしていたなんて」と激怒します。夫婦喧嘩に発展し、「女がいる」「いない」で揉めたため、二人は箱を見てみることに。嫁は「やっぱりいい女いた」男は、「いや、これはおれのおとっさまだ」と言い合いになった末、二人で箱をのぞいてみると…。
最後は、鏡に映った自分たちの顔だとわかり、もちろんめでたしめでたし。ますます夫婦愛が深まったかのような、はにかんだ二人の笑顔で終わります。
なんか、いいはなしですよね。5~6分でこれだけドラマを盛り込むのは凄いと思います。昔は、鏡で自分の顔を見るなんてなかったんだと子どもに気づいて貰えたらまた嬉しい。
*** 練習
しかけ絵本のような抜き差しのタイミングが難しい部分があり、何度か練習してやっとできるように。
学校から帰ってきた息子を捕まえて、無理やり見て貰いました。最初は嫌がっていたけど、読み終わってからは、「学年によって笑うところが違いそう」という感想を言ってくれました。ということは、笑ってくれそうってことですよね。緊張はするけどちゃんとやれそうな気がしてきました。