ナチスが台頭し、ユダヤ人迫害がひどくなってきた頃、こんな風にユダヤ人の文房具店やフリードリヒの家はめちゃくちゃにされたのでした。
こちらでは今のところ怪我をした人の事は聞かないのでまだ良いのかもしれませんが。
尖閣諸島問題が言われ始めたときに、こうなることを思って心配していましたが、やはり…。
―知恵のない勇気は、ただの暴力。勇気のない知恵は、役立たず。
世界の歴史には、勇気しかないばか者や、知恵があるだけの臆病者がたくさんいた。それは正しい状態ではなかった。
勇者がかしこくなって、賢者が勇気をもったら、これまでなんども間違いがくりかえされたとわかって、やっと人類は一歩前にふみだせるだろう。―
たまたま、ケストナーの『飛ぶ教室』を再読(偕成社・若松宣子訳・初版2005年)して、この言葉を深く実感しました。また間違いがくりかえされている…。こういう人たちがいる一方で、理性的に愛国心を現そう、という人たちがいるとも聞きます。
日本側でも中国人学校に放火したりする人がいることを思うと、お互いの国に、賢い勇者が増えてほしいと祈るばかりです。難しい問題で、こうすればいい等と一口に言えないところがもどかしいのですが。
※ケストナーは、反ナチスを訴え弾圧されたドイツの作家。『飛ぶ教室』は1933年、ヒットラーが政権を獲得した頃に出版された。
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