花日和 Hana-biyori

逃げるは恥だが役に立つ(1)

海野つなみ 著 (KC KISS)


漫画原作が電子無料版で出ていて1巻だけ読みました。入籍しない事実婚、契約結婚という話ですが、主人公みくりが家事代行の仕事を続けたいがために思い付きで言ってみたら採用されたということでした。

家族と田舎に引っ越すのが嫌だったとはいえ、恋人でもない男性と同居とか、いつまで続くか分からないのに偽装結婚するとか、生身の人間がやっていると違和感でしたが漫画だとそんなに気になりませんね。しかし就職氷河期(作品の時代が)とはいえ、専業主婦なんてキャリアにはならずいつか退職とかクビになったとして何の経歴にもならないので、そこは仕事や住居が決まるまでの単なる住み込みの家政婦でいいんじゃないの…ってやっぱり思います。ただ、何故突然そんな提案をしたのかというのは、「必要とされた」という部分かなと。まあ、設定に向かうまでのものとしてさらっと読めばよいのでしょう。

しかし内容的には結婚はコスパが悪いという風潮を逆手にとって、結婚について前向きに考えさせているところがいいと思います。

ダンナさん役の津崎さんが「安心って人が与えてくれるものだと思ったんですよ」と結婚した理由を言ったり、みくりが独身主義のモテ系男(津崎さんの同僚)に「生きるのはめんどくさいけど1人でも2人でも同じ」「楽を追求したら死に向かうのみ」みたいなことをさらっと言ってるところが良かったです。

それと、「片方が楽しようとして相手に押し付けたり、相手からそれを感じたりして(結婚が)めんどくさくなってしまうのかも」という言葉。ダンナがATMとか妻はセックスもしてくれる使用人じゃないとか、そういう発想から生まれてる言い方じゃないかな~、と。
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