花日和 Hana-biyori

雲田はるこ、よしながふみ

雲田はるこの落語愛マンガ、「昭和元禄 落語心中」(1~6巻)を読んで面白かったので、「新宿ラッキーホール」も読んでみたらこれもまた良かったです。
ユルく楽しい馴れ合いの空気感と、切なくてのっぴきならない絆を描いたエピソードがまたしびれる感じで。この、ちゃんと計算されてるメリハリが素敵な読みごたえでした。

それと、フランス革命の前後を舞台にしたよしながふみの「ジェラールとジャック」を。これも濃くて確かな手応え読みごたえで読んでいてワクワクしました。
貴族や金持ちが出てくるからってふわふわと耽美で誤魔化さず、現実を見据えた上でロマンチックにユーモアを交えて描いているのがいいなと。相当ドロドロしながらも、ちゃんとハッピーエンド。時代物はハッピーエンドが予想しにくいので、ハラハラしつつ新鮮で、心から良かったと思えました。よしながふみのマンガを全部読んだわけじゃないけど、知っているのは最後は全部ハッピーエンドだったな。

雲田はること共通しているのは、登場人物の経年変化を描いていること。少年の頃から、青年期、中年期を絵にするというのは、作者の懐の深さを感じます。
「過去に色々あって」のひとことじゃ済まない部分をちゃんと描くとリアルさもありながらドラマチックだなと。

「ジェラールとジャック」の中で、ジェラールが、

「罪?」
「男と寝ることが?
そんな事のどこが罪だ!?
女と遊んで不幸な子供を孕ませるほうがよっぽど罪だ!」

という言葉があって、その意味の不幸を異なる立場から味わった二人だからこその実感を伴っていてハッとしました。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事