【ジョジョ】48

今はもうカップルではないので、
LGBT当事者としての見解と、
ガンである我が身を交わらせて語ることは、
難しいのですが。

ある日、ぽかーんと、人のぬくもりを求める
という欲求がなくなったのは、多分、年齢や
ガンそのものではなく、付随する官能に、
あたしがついていけなくなったからだと思
っている。
短く言うと、もう、セックスはできないし、
欲望もない、という時点で、どうやったら、
自分がこれからの家族を見つけられるのか、
結構悩んだ。

で、セックスってそんなに大事なことなのか、
とも思った。

この性欲のなさ。
体の変化。
これを抱えて、一対一の関係を求めるのは、
かなりしんどい。
手をつなぐだけ。
ハグするだけ。
キスするだけ。
あたしの体に触れていいのは、あなただけだ。
晴れ晴れと言ってみたいのだが、今んとこ無
理で。これから先も、多分無理。

女性にとって乳房（医学的には、にゅうぼう、
と読みます）の変形や喪失は、とてもショッ
クな出来事で、この間、キャミソールだけで、
シャツを着た姿を自分で見て、ものすごい違
和感があったので、自分でもびっくりした。
女性である姿に、乳房が左右絶妙な膨らみを
その人の体に与えた姿が、自分にとってスタ
ンダードなんだなと、思い知る。

「こんなのが今の自分か……。」
ちょっと凹んだ。
でももし、自分のパートナーのことなら、
受け入れられるんだと思う。自分に自信
が持てないのは、かなり昔からだけど。

この自分の中でのアンバランス。
体のアンバランス。
この体を生きることが、今の自分なので、
どーしよーもないんです。
「友達として支えるよ」みたいなものも
その人の本気を信じられるのは、数人。
数人いればいいじゃない、ということな
のかもしれない。

そもそも、セックスに、没入できていな
かった自分。
終わったかな。
そんな感じでしたよ。苦笑

寝室で二人で眠るなんていうことが、
今まで完全に安心してできなかったなと、
テレビとか映画とかでの熟睡モードって、
すごいなぁ、うらやましいなぁと思って
ます。
誰も信じてこなかった。
誰とも信じ合えなかった。
その結果が今なんでしょうね。
その数人の、ソウルメイトには、本当に
感謝しています。セックスとか関係なく
思いやり、労ることのできる人がいるの
は、幸せです。
贈り物ができる人がいるのも幸せです。

でもやっぱり、
キーボード弾きながら、
「あたしも、珈琲飲むー」
とか言ってみたい……笑




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Missing
若っ！久保田君、若っ！