はな to つき

花鳥風月

Gravity Blue 69

2012-07-06 01:12:58 | 【Gravity Blue】
輪廻転生の実はわからない。

もしも、そのようなことがあるのならば、これこそが未来永劫の繋がりなのだろう。

前世も。
今生も。
来世も。

彼がいつどこで何をしていようとも、
わたしの中の真は、彼を想い、満たされているだろう。

だから、命ある限り、わたしの真が彼に繋がることこそが、わたしの存在意義なのだろう。

・・・・・・・・・・・・。

いいえ、やはり、存在意義はないだろう。

宇宙がここにあるように、
星がここにあるように、
わたしがここにいるように、
この出会いも、奇跡的な確率の中で発生した偶然だったのだろう。

でも、太陽の下、星空の下、
彼を想い続けて、生きてゆこう。

きっと、それを言い聞かせるために、
そして、これからも様々な偶然を受け入れるために、
ここへ戻ってきたのだろう。

その言葉を、感情に変えられるまで何度も繰り返した。
何度繰り返したか分からないくらいに、繰り返した。
けれど、感情に変えられたかどうかは分からない。
それほど簡単に心のスイッチは切り替わらない。
時間が解決してくれるかどうかも分からない。
それでも、それに任せるほかないと、納得させる。
それしか、ない。

生きるべき場所を、探しに行こう。

最後列の座席を立ち上がり、すぐ後ろの出口で、深い呼吸をひとつして、
眩い光の世界へと、わたしは踏み出した。

偶然の待ち受ける、予測不可能な世界へと。