7月6日のまにら新聞から
コロナ禍で失効も3年以内なら可 帰国困難の中で打つ手は?
コロナ禍における渡航規制によってフィリピンに住む日本人が悩んでいる問題の1つに運転免許の更新がある。一時帰国して免許を更新することが困難な状況下で、免許の更新期限が迫ったときどうすればいいのか。コロナ禍における行政の対応と在外邦人が取れる手段を整理した。
▽更新期限前の場合
コロナ禍における特別措置として実施されているのが、3カ月間の猶予期間だ。更新期限が令和2年3月13日〜令和3年9月30日の場合、事前に各都道府県の運転免許センターなどに申請すると、3カ月だけ有効期限および更新期限を延長できる。在外邦人だけを対象にしたものではないが、東京都や大阪府など、家族を通じた代理申請や、返信用封筒の宛先を管轄内に住む家族にする郵送申請などを通じ、在外邦人にも対応している自治体もある。しかし申請できたとしても、いつ帰国が可能か不透明な在外邦人にとって、3カ月のみの延長は十分な救済措置とは言い難い。
▽更新期限を過ぎた場合
警察庁HPによると、新型コロナへの対応として「免許失効から3年以内」かつ「新型コロナの影響で手続きを行うのが困難と判断される状況が止んでから1カ月以内」であれば、免許の再取得に際し学科試験・技能試験が免除されるとある。つまり上記条件を満たせば、更新手続きと同様に、視力検査などの適性検査と講習の受講で免許が再取得できることになる。警察庁広報室によると「やむをえない理由」がある場合に試験を免除する制度自体は以前からあったが(道交法97条の2第1項第3号)、政府の対応として、コロナの影響も「やむをえない理由」に該当すると公式に解釈したという。
では「やむをえない理由」をどう証明すればいいのか。警察庁HPには、在外邦人の場合は「スタンプが押印された旅券や出入国在留管理庁が発行する出入国記録などの海外滞在の事実を証するに足る書類が必要」とある。東京都、大阪府、愛知県の免許センターによると、出入国時にスタンプの押された旅券が最も迅速な対応ができる証明になるという。上記3都府県センター職員は口をそろえ「現在は顔認証ゲートでスタンプ無しでも出入国できるが、忘れずに係にスタンプを押してもらうようにして欲しい」と注意を促した。
また帰国後の隔離期間も「やむをえない理由」に入れて対応するというが、隔離の証明書類については「できれば隔離施設への宿泊記録を持ってきてほしい」とするところと「スタンプの押されたパスポートさえあればよい」というところがあり、地域別にばらつきがみられた。警察庁広報室も「都道府県ごとに設備などの事情で手続きには地域差がある。一般的な手続きについては警察庁HPに書いてある以上のことは言えない。不明な点は自分が申請する都道府県の運転免許センターのHPや電話窓口で確認してほしい」とした。
▽国際免許が失効した場合
国際免許(国外運転免許証)を取得し、比で自動車を運転している場合はどうすればよいか。国際免許の有効期限は発給から1年で更新制度はない。日本に帰国できれば再発行してもらえるが、比にいる限り不可能だ。そこで比で自動車に継続して乗る方法として考えられるのは、比免許の取得だ。有効な日本の免許を保持し、かつ1年以上のビザを有している場合、在フィリピン日本大使館に申請することで、比免許取得に必要となる運転免許証の翻訳証明が取得可能だ。
ただし、あくまで日本の免許証と比の免許は別であり、比免許の取得が日本の免許の有効期限に影響を与えるものではないことに注意したい。(竹下友章)
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動物のために一瞬のブレーキを
地方市民連合のロニー・オング下院議員は、動物愛護NPO、首都圏開発庁らと協力し、特に野良犬や野良猫がいる場所での運転に注意するようドライバーに呼びかけた。エドサ通りに設置した看板には、同議員が保護したココという名の犬などの写真が掲載された。動物愛護NPOらはソーシャルメディアを利用した情報発信も積極的に行っている。オング議員は「道路を横断する時に一瞬ブレーキをかけるだけで動物の命が救われる。保護できなくてもせめて傷つけないで」と訴えた。
2021年7月6日のまにら新聞から
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