狭く深い海が
波を打ち
傾く小さな砂浜
さらわれた足もとは
どこへ流れてゆくのか
そもそも
かえってくることは無く
えぐれたまま
明日が来るのかもしれない
朝陽が海を洗い流す
真昼の陽光が凪いだ海を染めた
燃えているような夕暮れ時の波打ち際
夜の海辺には 月灯りと星灯りが浮かぶ
海の底に沈んだ時計
波のすき間に隠した秘密
砂浜のどこかに埋めた言葉たち
すべては
わたしのひと欠片であり
あなたへのひと欠片である
海は器の中にあるいのち
波はこころの行く末
砂浜は ただ 沈黙を貫き通す
すべてが
力強く在りながら
時には 不確かに揺れ動く
その行方を
終わるところを
誰ひとりとして 知らない
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