春日大社の参道には、数え切れないほど多くの石灯籠があります。その大きさや形は一定ではなく、同じ形のものがほとんどないようい思えます。一見似ているようでも、細部を見れば少しずつ異なっているのです。竿の部分に春日社と大きく刻まれているものが目立ちますが、そのような表記がないものもあります。笠や火袋に目が行きますが、基壇や中台、宝珠や受け花などの細部を見ると個性があることが解ります。一般名称に春日灯籠というものがあるように、火舎が六角のものが多いですが、それが全てではありません。また、竿は円筒形で節のあるものと思っていると、角柱で節のないものもあるのです。多くは江戸時代の年号が刻まれています。ざっと見ただけでも、元禄、享保、安永、明和が見つかりました。時代によって燈籠の形が違うことが解ります。やや時代が古いものには、竿が角柱で、火舎が四角いものがあるようです。竿にある文字を見ると天文、慶長など江戸時代以前、戦国時代の年号が刻まれています。
30秒の心象風景29886・様々な年号~春日大社灯籠~
https://youtu.be/qM5a0D8ObyU
30秒の心象風景29888・江戸時代より古い年号~春日大社灯籠~