10年9ヶ月前に縁があって神様から預かった小さな命。
その命は恐怖と警戒から攻撃することをすでに学んでいた。
私自身、どうして良いのかわからずにストレスが溜まり、イライラと後悔の日々でした。
どうしてこんな犬を拾ってしまったのだろう・・・
でも、いつも頭の中で思っていたのは
私がこの犬を連れて来たんだ。
彼の方から来たわけではない。
私は彼を見殺しにするわけにはいかない。
着かず離れずの毎日。
次第にリードを付けれるようになり、散歩にもいけるようになった。
散歩に行くと、私が立ち止まる度に彼は私を見る。「どっちに行くの?」
あ、彼もまた私と同じように不安なんだ。
それがわかってからは常に話しかけながら過ごした。
なんだかとても可愛く思えてきた。
彼が無くしてしまった笑顔を取り戻したい。
それだけを思うようになった。
それでも前足と顔回りは触れなかった。
「 ハルが寝たきりになったら安楽死してもらうしかないね 」 娘ともよくそんな話をした。
それが最後には前足も顔も口も怒らずに触らせてくれた。
ハルと暮らした10年の間に私の生活環境も激変した。
まさにハルと私は同士のようなもの。
そんな大切な相棒が居なくなり、悲しすぎて涙も出やしない。
今は、ただただ、途中で放棄することなくお空に還すことができてホッとしています。
すべての犬達が幸せでありすように。
動物虐待がなくなりますように。
そして、がんばり屋さんのハルがこの先、痛みや苦しみのない世界へいけますように。
欲を言わせてもらえるなら・・・
虹の橋のふもとでハルが一番先に思い出すのが私でありますように。
はーちゃん、ありがとう。
またいつの日か会いましょう。
母ちゃんは、その日を今から楽しみにしているからね 。