花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

バレエ「シンデレラ」

2015年05月06日 | きまま
現在ディズニー映画で「シンデレラ」が上映中ですが、私が3日見てきたのは
バーミンガム・ロイヤル・バレエ団「シンデレラ」全3幕

振付 デヴィッド・ビントリー
音楽セルゲイ・プロコフィエフ

指揮:ポール・マーフィー

シンデレラ:エリシャ・ウィリス
王子:イアン・マッケイ
やせっぽちの義姉:サマラ・ダウンズ
ふとっちょの義姉:ローラ・パーキス
シンデレラの継母:マリオン・テイト
仙女:イヴェット・ナイト


今回、デヴィッド・ビントリーと日本語訳されたDavid Bintley
新国立劇場バレエ団舞踊監督を兼務していた時にはデヴィッド・ビントレーだったのにな。と
はや新国立劇場バレエ団の時とは区分けされてしまったようで・・・

日本でのカタカナ表記 招聘側や出版社によって違いがでることはよくあること。
でもなんとなくビントリーになってしまったことが寂しくもあり(苦笑)
今回のシンデレラは新国立劇場バレエ団舞踊監督時には作成されバーミンガム・ロイヤル・バレエ団で上演された作品。
気になってその頃すでにDVDを購入し、作品は見ておりました。

バレエのシンデレラは、音楽はセルゲイ・プロコフィエフで、アシュトン振付が定番になっている様ですが、
バーミンガム・ロイヤル・バレエ団「シンデレラ」は、アシュトン版に比べ、今にちょいっと近い時代なのかな?
と感じる様な、継母とその娘でシンデレラの姉にあたる意地悪なお姉さんたちが、なにかリアル。
意地悪さが、継母はもちろんほんと意地悪そう!!
姉はのっぽできつそうな女性で妹は食意地の張ったおデブちゃん。
シンデレラに掃除に食事の支度をさせている。

幕開きすぐに、シンデレラのお母さんがなくなり、新しいお母さんがやってくることがわかる場面。
その時には、シンデレラの横にお父さんがいるけれど、大人になったシンデレラの横に父はなし。
アシュトン版にはいるお父さんはすでになっくなってしまい、継母は、けちで意地悪。
家のことは、すべてシンデレラにやらせてる。
そこでシンデレラは、ボロボロ衣装に素足の状態。
シンデレラには、亡くなったお母さんのポートレートとお母さんが残した美しい舞踏会用の靴が、大切な宝物。
とここで、シンデレラの物語で、これが鍵!とでもいう「ガラスの靴」への伏線になるんですよね。

ビントリーさんらしいのはさらに、このお母さんという存在を仙女に重ねるんですね。
死んだお母さんがシンデレラの元に仙女として現れるんですね。母親が娘を思い名前を名乗らず、娘を見守り、
王子様の舞踏会に行けるように計らうんですが、12時には、魔法が解けてしまうことを告げる。
王子様にであって楽しいひと時に酔いしれるシンデレラですが、12時前にこの仙女に、「もう少しここにいさせて!!」と
お願いするのは、他ではなかったことだけれど、夢よ現実に戻さないで!!と願うのは、そうだよね。と
でも仙女はダメ!!っと、ここは、「約束は守りなさい!!」という親子関係の深さも感じたりするのです。

一方舞踏会に行った姉妹の相手が、舞踏会に出席してる男性陣に相手にされず、お城で働く
執事が相手だったりするのも面白い。
貴族たちが、相手にするには品がないってことらしい。
しかし、王子は、嫌々ながらもだれ隔てなく、姉妹とも踊るのは王子たる素敵な男性という立場なんだろうな、と
でもそんな王子が、一目見て惚れ込んでしまうのがシンデレラ。

最初はおどおどだったシンデレラなれど。。ってBintley演出らしく、芝居仕立てに人物描写が面白い。
夢の世界で王子様お踊るシンデレラ。なんとシンデレラがトウ・シューズを履くのはここだけ!!
物語シーンの最後も裸足ですから。 でも本当のラストはトウ・シューズで踊ってますが。
それでもロマンチックに仕上られてるのがすごいな。っと。
そしてその舞踏会の王子とシンデレラのパ・ド・ドゥはアクロバティックなシーンもあって見ごたえあり。

また魔法にかけられたシンデレラの前には、カエルやとトカゲ、さらにネズミといった動物の登場が
春夏秋冬の精たちと一緒の場面で踊ったりするのもBintleyのパゴタのところに出てきた妖怪くんを思い出す。

またこのシンデレラの舞台は、シンデレラが、継母やおねいさんたちにいじめられる場所はキッチン、リビングとわかるものの
その他はほぼ幻想的、お城も階段はあるものの、抽象的。シンデレラが美しくなるシーンは、宇宙のようなバックなのです。
新しさを感じました。

やはり私はDavid Bintley振付作品好き!!と改めて思いました。
ショー的なのかもしれませんけど、芝居要素があって、ダンスも演奏が生でそれが、生かされているとつくずく。
王子様が、ガラスの靴もって舞踏会で出会った女性を探しにきた時、姉たちが靴を履こうとすると、こいつらは絶対違う!!って表情をして
継母に至っては、絶対違う!と帰ろうとする姿は、おかしくてたまりませんでした。
けっこうツボでした。
王子様だって見ただけでわかるよね。っておもわず。

この公演、わたしにとっては高額A席¥16,000で歌舞伎以外では、払わないチケ代。
それでも払っただけの価値はあったなと思う舞台でした。
さらに席に座っているDavid Bintleyのお姿見れたのが嬉しかったりしたのでした。

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