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何故、何故なんだ『麒麟がくる』最終話

2021-02-10 21:18:25 | 麒麟がくる
最終回。
スタッフキャスト皆さん、
ベストを尽くされ、
視聴率は爆上げの18.4%で有終の美を飾られたご様子。
おめでとうございます。
拍手しかない。本当に良かった。
本当にお疲れ様でした。
これまで楽しませてくれてありがとう。

というわけで、まずは、とりあえず?
いつものようにざっくりと。
言いたいことは、お尻の方でゆっくりと。



前半は信長と光秀の軋轢について
後半はやはり、本能寺の変を中心に。


饗応の席で光秀を叱責したのは、家康へのポーズだと言って笑う信長は、秀吉からの情報をもとに、光秀と同じ土岐源氏の流れをくむ四国の長宗我部元親をも討つという。
さらに、義昭を討てとの命を光秀に下す。

拒む光秀。
昔は人の心がわかるお方だったのに
殿は戦の度に変わってゆかれたという光秀。

わしを変えたのは戦ではなく、
乱れた世を変え、大きな世を作れと背中を押したそなたじゃ。
今更わしは引かぬ。
わしはひとりで将軍を討ち、世を平かにし、帝さえも平伏す万乗の主となると言い放つ信長。

とんでもないモンスターを作ってしまったことに驚愕する光秀。
帰蝶の声が聞こえる。
「よろず作ったものがその始末をなす他あるまい」…。

愛宕山でじっくりと考えを巡らし、
左馬ちゃん、伝吾、利三に報告。
「我が敵は本能寺にある。その名は織田信長と申す。信長様を討ち、心あるものと手を携え、世を平かにしていく。それが我が役目と思い至った。」
いいですね。決意の光秀。
同意する三人。

そして、家康から
光秀を守るよう言われたと菊丸が光秀のもとにやってくる。

菊丸が知っているということは、家康もすでに光秀が信長を討つやもということは知っていて、菊丸を遣わしたということ。

ここで光秀が言う。
「わしはこの戦は所詮、己ひとりの戦だと思うておる。ただ、この戦に勝った後、なんとしても家康殿のお力添えを頂き、共に天下を治めたい。200年も300年も穏やかな世が続く、政を行のうてみたいのだ。もし、わしが、この戦に敗れても後を頼みたいと。そうもお伝えしてくれ。」
書状を渡し、家康と共に急ぎ三河へ戻るように告げる。

ここなんですが。
光秀の言葉から窺えるのは、
藤孝も順慶もさしてあてにしておらず、
ましてや家康の加勢は、望んでいないということでしょうか。
いろいろな武将に手紙は書いたけれど、
あまり期待はしておらず、うまく生き延びられたらラッキーくらいな感じだったのではないかと推察。
死を覚悟している印象。

案の定、秀吉は藤孝からの密書を読み、本能寺の変が起きる前から、毛利との和議を急ぎ、京に戻る準備をしていたことが描かれ、信長が討たれることを喜んでいる気配さえ。まさに、下剋上。
(「はっ」しか言わない官兵衛濱田岳の使い方、贅沢すぎるっ!)

ここまでが前半戦。

光秀から離れていく人
距離を置いて様子見をする人
応援する人…さまざま。

様子見する人が多すぎ。(笑)

やっぱり藤孝はこの程度の覚悟の人だし。

帝は「見守るだけぞ」と。
前久君も帝にそう言われたらねぇー。

応援してくれるのは、
太夫と玉ちゃんだけ?
いや、ある意味、秀吉はこの括りか。

そして、後半。
いよいよ舞台は本能寺。
久々の合戦シーンです。
最後だしね。パーっとやる感じです。
光秀の馬飾りが派手。(笑)
麒麟だから?
光秀、凛々しすぎる。

小姓たちに降り注ぐ矢が凄い。
スタッフさんのやる気、漲ってます。
信長が
「十兵衛、十兵衛か、
であれば、是非もなし」
血を舐めながら一言。
涙ぐんでる。切ない。
何処かほっとしているような印象も。
この人、光秀のことが好きなんだろうなぁー。
なんでこうなっちゃったんだろう。
自分でブレーキかけられない人だったんだろうか。。
光秀は命を賭してその暴走を止めたのか。
いろいろ考えさせられる。

信長の立ち回り、凄い迫力。
染谷くんの頑張りに拍手。

本能寺をただ見つめる光秀の表情も渋い!

これまでのふたりの道のりの回想がこれまた切ない。
結局、大きな国を作る夢をふたりで追いかけてきた相棒なんだよなー。
「信長に毒を盛るということは、己に毒を盛るということ」
と言った光秀。
自分の片割れを焼き殺す気持ちとは、どのようなものなのだろう。

焼け落ちる本能寺を見つめるこのシーン。
10分以上カメラを回していたと土スタで
話していたハセヒロ 君。
泣いたり喚いたり、いろいろな表情をしたとのことだったけれど、静かにジッと見つめる表情が印象的でした。

焼け跡から、信長の首は見つからず。
この時代、首を取るということが重要だったことを考えると、完璧な勝ちとも言えないのか?
「もう、良かろう」の声と
うっすらとまぶたを濡らす涙が切なすぎる。
そして、平かな世を実現する作業に向かって、気持ちのスイッチをカチッと切り替えた音が聞こえた気がする。。
光秀の表情からは、何処か清々しさが感じられました。
新しい世を見据えた感じも。
盟友信長を討ってまで、平かな世を目指すことを選んだからには、必ず成し遂げなければ…という気合い、そして新たな世への期待溢れる表情。

そして、ナレーションで
光秀が天下を取り、
各武将の動きを報じ、
そして、羽柴秀吉に敗れたことを説明。

斬新過ぎるぞ。

そして、3年後?
長生きな東庵と帝。
世が平かになるのはいつの日かと
帝が話しているところをみると、まだ平らかではないのね。

そして、謎の義昭と駒。
今更、信長と光秀の話をする。
そして、光秀生存説をぶち上げる。(驚)
義昭はまだ公方様と呼ばれ、釣りを楽しんでいるらしい…。

そして、京の市で光秀らしき人を見かける駒。(私も後ろ姿でわかったぞ)
あれは、光秀だったのか…。

あの派手な馬に乗り、大地を駆け抜ける光秀の後ろ姿。


いいんです。いいんですよ。
が、しかし。
勝手に期待値を上げすぎて、
自分が求めていたものは
「これだったっけか?」
と思ってしまう私の悪い癖。

テレビの前で1時間正座して拝見した後、
もちろん、感動もしましたが、何だかボーっとしちゃって。とりあえず、そのまま寝ました。(笑)

そして、ざっと流れを書いてみたら。
うーん。やっぱりこれしかないのか。
そんな考えが頭をよぎる。


ざっくりと不満な点は以下の2箇所!

何故、義昭?
守るべきは義昭ではなく家康であって欲しかった。

信長は、義昭を討てと命じましたが、このくだり、必要だったでしょうか。

確かに毛利が楯突く旗印の将軍義昭。
義の人、光秀なら
腐っても武家の棟梁(オイオイ)である義昭を討てないよね。それは、わかる。
でも、これが謀反の動機というのは解せない。
鯛釣りに明け暮れ、自らの保身に走る義昭を今更たてて、世を平かにできるとは光秀も思ってないんじゃないですかねぇー。
そこに命はかけないかと。

過去の人、義昭に義を立てるよりも、
麒麟を呼ぶことに固執する光秀を謀反に駆り立てる理由として相応しいのは、未来の人を守るということ。
つまり国作りへの想い、政治理念を共有できている家康を守ろうとした
という流れの方がしっくりくるように思いました。

丹羽長秀の読み通り、信長は、家康を殺そうとしており光秀にその命を下した。
戦のない大きな国を作る可能性があるのは、信長よりも家康なのではないかと思い始めていた光秀は、やむを得ず信長を討つことを決意する。
という流れの方が自然だと思うんですよね。
43回までその線を匂わせていたのに、
すごくもったいないなぁーと。
うっすら、家康との関係は描かれていたものの、こっちをメインで描いて欲しかったのです。

「本能寺の変431年目の真実」の中でも
家康討伐阻止説と長宗我部元親侵攻阻止説が謀反の大きな要因として挙げられていたことを追記しておきます。


何故3年後?誰か教えて。

3年後、楽しそうに駒と出てくる義昭がもうちょっとありえない。(笑)
この人守るために戦ったの?(もちろんそれだけではないが)と考えたら光秀が麒麟を呼んだことにならないような気がするし。

そして、何故3年後なのか。
天下統一は秀吉の偉業だから?
でも、3年後に天下統一してないし。
私の頭では、何故なのかが全くわからず。
なんで?なんで?と頭の中がぐるぐると。

いっそ、20年くらい吹っ飛ばして
家康が家光を抱っこして、「やっと麒麟がやってきそうです…」くらい言って微笑んで月でも眺めてくれた方が夢があって良かったと思うのです。(家光の乳母、春日局は斎藤利三の娘だし。)

家光の名付け親、天海が明智光秀だという説もあるくらいだから、それくらいやってもいいんじゃないかな。

麒麟を呼ぶ下地を作ったのが光秀。
というのが、とてもかっこよく、
光秀らしい最期な気がするんですよねー。

生きていなくてもいい。
天下を取らなくてもいい。
そんな最終回が観たかった…と思ったのでした。

とはいえ。
いいドラマだった。
光秀、ありがとう。
総集編は2月23日とのこと。
録画せねば。💦



さて、来週からは、渋沢栄一。
吉沢亮くんはキングダム以来ご贔屓です。
五代さんも登場するよし。
またまた楽しみです。
もう、毎週は書かない。(笑)


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