夢実現までの2年間
FCに乗り始めたのはほんの数年前です。
免許歴は20年以上になりますが、限定解除したのも数年前です。
じゃぁ、その『数年前』に何かがあったの?とお感じになると思います。
その数年前についてご説明しておきます。
頸椎椎間板ヘルニアと言う言葉ご存じでしょうか?
簡単に言うと、首の骨の間にある軟骨が位置ズレを起こし、頸椎を通っている神経が圧迫されることで肩・腕・足に痛み・しびれを感じ(人によって症状は異なります)、医者通いをしながら筋肉弛緩剤等を毎日飲んでつらさに耐えなければならない神経系の病です。
私は勃発から約3年後に左手で紙さえつまみあげられなくなる程に握力が落ち、同時に足もしびれだしました。もうこれ以上我慢する事に耐えれなり、軟骨部分にセラミックを挿入しジャッキアップする手術を受けることにしました。手術が万一失敗すると一生車椅子生活になる覚悟が必要と言われましたが苦痛から逃れる方法は手術に賭けるしかありませんでした。(実際不幸にも手術後に松葉杖が必要となった方も見かけました)手術は無事成功し、不快感はほぼ感じなくなりました。
骨の間に見える白い物体がセラミックスペーサです。
(丸いチョボは手術後に首を支える装具のボタンが写っています)
仕事は2.5ヵ月間お休みを頂きました。
Dr(主治医)より手術後1年間ヘルメット装着禁止令が出て、乗車許可が出るまで10年来付き合ってきた愛機フリーウェイはカバーの中でじっと我慢してくれてました。
1年を無事に過ごし、Drより『絶対こけるな』との条件頂きで久々に愛機と琵琶湖へ行ったときの気分は最高でした。痛みを感じずに左手でしっかりグリップを握れる正常な体にして頂いたことへの感謝と時間の大切さを感じ、やり残しのない生き方をしようと決意して帰ってきました。
さらに、あるひとつの夢を実現させる決心が付きました。
大型バイクに乗りたい。
家族の理解と援助をうけながら計画は進みました。
家の近くに出来たカスタムバイクショップを覗いてみたところ、以前住んでいたところでフリーウェイの面倒をちょくちょく見てもらっていた彼だったことに気づき昔話をしながらバイクについて相談しました。
私より10歳若いのですが、しっかりした考えとたたき上げで鍛えた腕を身につけたことが話をしながらわかりました。あれこれ話し込んでるうちに『少ない自分の時間を楽しむには少しは無理をしてでも一番好きな相棒とすごさなければね!もちろん無理には限度は有りますが・・・』との彼の一言であれこれ候補に挙がっていた単車は見事に吹っ飛び、若い頃憧れた空冷エンジンの造形と黒エンジンが格好いいCB750F最終型赤白カラーのFCのみで探してもらうことになりました。
彼が納得するFCを探してくれれば買うとの約束から待つこと2年。
諦めかけて現行型新車にしようかと話をした数日後、『売らずに持っておきたいほどいいのが見つかりました』と連絡があった時、妥協しなくて良かったと感じました。
頸椎のDrは不要になりましたが、FCは四半世紀を過ごした老体です。
ファインチューニングするため、彼が専任Drとなっています。私の意見を取り入れてメニューを作り、彼が納得いくまで仕上げて返してくれます。
彼のお店はブルーカフェ。
http://www.bluecafe-fr.com/index2.html
つい最近移転し、現在は滋賀県の大津市和邇(R161沿い)にあります。
平日のお店は常にシャッターが閉まっていると思います。
それは気持ちを集中させてせっせとバイクを仕上げて居るためです。
土日は色々な相談や軽整備にいらっしゃるお客様のための時間として彼が待機しています。HPで営業時間を確認してからお店に行ってみて下さい。
ちなみに1番目の宝物は家族(嫁さんと3人の息子達)です。(^^ゞ