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平方録

現もまた夢…

夢さめて みればもとより 蓮の上

パソコンの隣に円覚寺の卓上カレンダーがあって、8月のカレンダーに並んで横田南嶺管長の筆によるこんな句と蓮の花の絵が添えられている。
ネットで調べても誰の句なのか分からなかったが、もしかしたら横田管長御自ら詠まれたものかもしれない。

「人は生まれながらにして仏の心を持って生まれてきている。しかしそれに気付かない人が多く、どこかに仏の心に近づくヒントがないかと、いろいろ他所を探し回っても見つからず疲れ果ててしまっている。自分自身の心の内を静かに見つめさえすれば、確かに自分の心の中にも仏の心、すなわち慈悲の心があるのだということが分かるはずなのです」と坐禅会で横田管長は耳タコになるくらい、しばしば口にする。
坐禅はその自分の心の中を静かに見つめるための方法なのだと。

修行を積み重ねて自分の心の中に、確かに仏の心があると気が付いた人が悟りを開いた人ということになるんだろうが、ボクのような絵にかいた凡人はとても悟りまではたどり着けず、横田管長のようなエライ坊さんが「お前さんの心の中にも仏の心はあるのだよ」と教えられれば「ハイそうですか ♪ 」と自身を納得させるのだ。
それでも十分だと思っている。

句はそういう生まれながらの仏の心を持って生まれてきていることを詠んでいる。
それにしても駘蕩とした雰囲気の漂うスケールの大きな句だと思う。
極楽浄土の蓮の葉の上にお釈迦様と一緒にのんびりと座っている光景が目に浮かぶようだ。

そもそも現そのものが夢のようなものなのだ。
この世は一時の夢…
蓮の葉の上で見ている夢…

円覚寺の卓上カレンダー

15:21
江の島に渡る弁天橋から西を見る。富士山は黙々たる雲の奥

16:09  
弁天橋を渡って戻ろうとしたら雲が薄れて富士山が姿を現し始めた

16:10
丹沢山塊を隠していた雲も薄れてきた

16:21
最初に撮影してから1時間後

見出し写真は今朝04:41撮影。空がピンク色になったと思ったらあれよあれよという間にここまで染まり、またあっという間に元に戻っていった
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