あれは2020年の寒さの募る2月のこことだった。
横田南嶺管長の法話を聞き、その後の坐禅会が終わる時、指導役の坊さんが「来月からはこれまでのような開催は出来ません。これまでのやり方は今日までで、来月以降はがらりと変えることになります。詳しくはホームページで」と意味深な発言をしたのだった。
大方丈の板敷の廊下の上をはだしで歩くのさえ、氷の上を歩くようでたまらなく冷たく、畳の上に坐っていても胴震いが来るくらいの寒さに耐え、ようやく春3月が来る♪と密かに喜んでいた矢先のことだった。
ホームページに掲載されたのは日曜説教も坐禅会も「無期限全面休止」。
それから、半月後くらいには開いていた総門さえ閉じられてしまった。
理由は言わずと知れたコロナ感染症の猛威。
それから3か月後くらいから横田管長の日曜説教はネットにアップされるようになったが、直接円覚寺で聞くことも坐禅会も開かれないままの状態が長く続いた。
その後、幾分規制が緩やかになり、いつのころからだったかよく覚えていないが、誰でも参加できるオンライン坐禅会や人数を制限しての従来型の坐禅会の開催が始まり、日曜説教も人数限定の抽選方式による開催が始まった。
そして、ここにきて日曜日の説教終了後の坐禅会も再開されたこと知って、初めて参加を申し込んだところ、運よく抽選に当たって昨日、久しぶりに法話を直に聞き、坐禅もしてきた♪
実に2年8か月ぶりの事である。
坐禅は本来どこでだって出来るもののはずだが、そこはそれ、ボクのような凡人はそれなりの雰囲気、環境、舞台設定というものが必要で、そういう条件が整っていると、何となく集中力も増し、その気になれるものなのである。
そういう意味からも横田南嶺管長の肉声による法話を聞き、大本山の大方丈の薄暗い片隅で腰骨を立て、背筋を伸ばして足を組んでじっとおのれの呼吸を見つめていると、やはり心が落ち着くのを感じる。
久しぶりの感覚だった♪
やはり我ながら心棒が一本、ずどんと通った気分で誠に爽快である♪
こうでなくっちゃ♪
こうなると、来月の抽選の行方が気になるし、コロナめ、もういい加減にしてくれと、心の底から叫びたい。

総門への階段を上る

境内に入ると山門への階段が続く

午前8時20分くらいの大方丈ではまだ受付が始まっておらず、3人ほどが待っていた

縦に10個、横に8個の椅子が並び、総計80席が用意されているに過ぎない

法話の中で「御本尊の宝冠釈迦如来は顔の辺りだけは1282年の創建当時のものであることが最近の調査で分かりました」と言っていた

サラシナショウマじゃなくてオオバショウマ? それともイヌショウマか=円覚寺境内参道で

ホトトギス=境内参道

アキノチョウジソウ=黄梅院


ヤブマメだろうか=黄梅院

ホテイアオイ=龍隠庵


フヨウのような…でも花は小さい=龍隠庵