虹を見た。
きのう午後6時過ぎのことだった。
そのだいぶ前、3時半ころから空が真っ暗になって雷と共に激しい雨が小一時間ほど降った。
そもそも朝からどんよりした曇り空が広がっていて、気温そのものも27~28度くらいしかない涼しい日だった。
それでも午後になると徐々に気温が上がり、いったんは30度に達したのだ。
それが気に食わないとでもいうかのような降り方だった。
夕立の後は決まって温度が下がる。
壮大な打ち水が熱せられた地表を鎮めるのだから効果は大きい。
あれよあれよと気温は下がっていった。
盛りを過ぎた夏に出会う夕立の後の気温の低下は、これからやって来る季節を先取りするようでボクには悲しくもあり寂しくも感じる一瞬である。
夏が過ぎ去ろうとしているのを目の当たりにさせられることは、夏大好き人間にしてみれば辛いことだ。できれば避けて通りたい。
虹を見たのはシャワーを浴び、2階に上がる階段を上り切ったところだった。
開いていた窓の外に七色の鮮やかな光の帯がまっすぐ縦に伸びているのを見たのだった。
正直言って意表を突かれ、びっくりした。
写真を撮ろうとして一瞬、携帯電話をどこに置いたか分からなくなったほどだ。
モチロン今年初めてみる虹だった。
通常は広い大空に大きな半円状の橋が架かるように現れるものだが、きのう見たのはそのほんの一部分にすぎなかったが、そのスケールの大きさとあの七色の光の束は見事だ。
いつ見ても心躍らされるものがある。
一種の感動がある。
今朝もまた涼しい。
そのせいなのか、耳が良く聞こえるようになったからか、まだ薄暗いうちからヒグラシのセミしぐれが始まった。
ガビチョウはうるさくてかなわぬが、シジュウカラがベランダに下りてきたり、小鳥たちの活動も鳴き声もいつになく活発のようである。
始終ある事ではないが、どういう風の吹き回しなんだろう。
虹がスイッチを入れたのか?
とにかく蝉しぐれと小鳥の大合唱が聞こえて来ている…


いずれも18:08~:09にかけて撮影