毎週日曜日の早朝、北鎌倉の円覚寺まで出かけ、横田南嶺管長の説教や法話を聞くとともに坐禅をしてきたのだが、3月に入って例のコロナ騒ぎが深刻さを増すに及んで在家に向けた寺の一切の行事は中止になってしまった。
当然、大勢が集まる偶数日曜日の日曜説教坐禅会はもちろん、100人前後と少なくなる奇数日曜の坐禅会もすべて中止 !
本来なら今朝だって、自転車を漕いで円覚寺にいそいそと向かうことになっていたはずなのに、もう3か月も坐禅をしていない。
坐禅なんてものは家でもどこでもできるじゃん、という指摘は至極ごもっとも。
その通りなのだが、なぜかこの間一度も家で坐ってみようという気が起きなかった。
このこと自体が、ボクと坐禅の関係を示して余りある…と言うことなのかもしれないから、あまり大きなことは言えない。
寺まで足を運んで、あの厳かなというのか、凛としたというか、そういう禅寺特有の空気の中に浸りながら坐禅をするというのもまた得難いのもがあって、やはり何物にも代えがたい気がするのも事実なのだ。
雰囲気っていう言葉は正にこういう時に使う言葉だろうと思う。
凡人は余計にそう思うのかもしれないが、とにかく、坐るならあの独特な雰囲気を持つ禅寺で坐りたい。
とまぁ、在家の凡人はそうやって餓えているわけだが、一方で、衆生に対してお釈迦様の教えを広く伝え、心のよりどころや、迷っている人たちへの何がしかのヒントを与えることを使命としている寺側の人々も、もはやジッとしたままでいるわけにもいかず、かと言って今までのように大勢の人を集めて説教をしたり、禅の普及を計ったりすることは不可能に近い。
そこで編み出されたのがネットを使った横田南嶺管長の説教ビデオ配信であり、それは日曜説教坐禅会で行われてきた40分ほどの法話と、10分程度で新しく始めた「一口法話」、それに加え偶数日曜日に行ってきた日曜坐禅会での提唱をネット配信し始めている。
提唱の方は「盤珪禅師語録」という、これまで続けられてきたものを最初から読み直しているし、「今日の言葉」というタイトルで毎日アップされているコラムは横田管長のブログのようなもので、毎日読むのを楽しみにしている。
そんな中で、坐禅会が中止になっていることも心に気にかけているらしく、管長が坐っている姿をネットで配信し、足の汲み方や背筋の伸ばし方はもちろん、呼吸の仕方など、坐禅のイロハを直接ネット指導する試みも始めた。
その名も「オンライン日曜坐禅会」。
その第2回目が31日の日曜日午前8時から30分間、YouTubeを通して配信されるから、興味のある方はぜひページを開き、試しに坐ってみることをお勧めします。
管長自ら坐禅指導することは滅多にないことで、これは長いこと円覚寺に通っていたってそんな僥倖に巡り合ったためしがないのだから、画面を開いて一度、ぜひ見てみてください。そして騙されたと思ってちょっとでもいいから坐ってみてよ。
29日の金曜日に座り方などを事前に指導するビデオが流されるそうだから、まずはそれを見てからということになりますね。
この機会にぜひ !
今朝はなんか寺の回し者になっちゃったような中身になったけど、ボクもこれをシオに改めて坐りなおそうと思っている。
集中して坐るのって案外いいもんだよ。
おっと、すべては円覚寺のホームページを開き、「管長のページ」を覗けばすぐにわかります。

円覚寺総門 (現在、拝観停止中です)

大方丈の塀越しに境内奥を望む

右側の緑の屋根が山門、左奥の大きな建物は仏殿、茅葺屋根は選仏場。手前の瓦屋根は在家の坐禅修行の場である居士林

居士林の門