もっともこれは例年のことで、解禁日からいきなり大漁が続くなんてことは、まずないらしい。
葉山のゆうしげ丸のホームページには写真が掲載されていて「エビ混じりの小漁」とコメントされていた。
桜が咲いたりして春が進むにつれ、漁獲量も増えて行くというのが例年のパターンのようである。
県の水産資源センターの調査ではマイワシの漁獲量が増えているから、しらすの春漁も期待できそうだという。
早く生しらすで一杯やりたい。
こんな風にしてしらすを気にしていたら妙ちくりんなものに行き当たってしまった。
「しらすMY LOVE」っていう、何と湘南しらすのPRソングなのだ。
相模湾沿岸のしらす漁業者で組織するしらす協議会なる団体があるらしく、そのメンバー有志がフィッシャーマンオールスターズなるグループを結成してPRのための曲を作っちゃったんである。
ともあれその歌詞の一部がこれ。
「よし! やんべ !」
しらすしらすしらす MY LOVE 湘南しらすは世界一
しらすしらすしらす MY LOVE 湘南しらすは世界一
この海原を 駆けめぐる 仲間と追いかける 夢があるよ
しらすしらすしらす MY LOVE 湘南しらすは世界一
しらすしらすしらす MY LOVE 湘南しらすは世界一
「僕はね 獲れ獲れのしらすが大好きなんだ」
「まあすてき! ノッテケなのね」
「ノッテケなんだ! もしよかったら…僕と一緒に沖に出ないか?」
書き写すだけで、何の罪もないこちらが恥ずかしくなってしまうような歌詞なので、1番だけにしておくが、そもそも「ノッテケ」なんて、いつの言葉だ?
ちなみにカギかっこの中はセリフである。
湘南っぽくないにもほどがあるってもんだが、同じ沿岸に暮らす人間にとって、もう、穴があったら入りたいくらいだ。
ただ、メロディーはそれほどひどくはないんである。
フィッシャーマンオールスターズなんぞと名乗っているように、茅ヶ崎のサザンオールスターズを意識しているようでもあり、かつて一世を風靡した、やっぱり茅ヶ崎の加山雄三にも一目置いているらしいんである。
彼らの曲想をイメージしてもらえれば、この曲のメロディーもイメージしやすいと思う。
わずかにメロディーだけが湘南サウンドに近いんである。セリフのところなんかは、まさに若大将のノリですな。
この歌詞で演歌のような曲をつけられたら、しらすは網にかかった瞬間に腐っちまうだろうサ。
それが避けられて本当に良かった。
ま、大真面目なところが、救いといえば救いですかナ。
興味があればユーチューブで聴けるのだ。
さて、口直し !
白魚の小さき顔をもてりけり 原石鼎
明ぼのやしら魚白きこと一寸 芭蕉
白魚やさながら動く水の色 小西来山
いいですなぁ。さすがに落ち着きますなぁ。繊細で、しかも瑞々しい。
ついでに悪ノリのお口汚しをもう一句。ハィ、恥ずかしながら自作でごゼェやす。
つぶらなる瞳がにらむしらすかな 花葯
ちなみに、しらすも白魚もシロウオも別物だけど、黄色人種や黒人、白人の区別のようなもんでしょ。
ノッテケのしらすが取れる海
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