誕生日と命日が1月で近接している山の神の母親の墓参りに東京・府中の多磨霊園まで行ってきた。
横浜新道、第三京浜、環状8号、甲州街道を経由して2時間もかかった。
金曜日の幹線道路はどこも混む。
出発前にナビをセットしようとすると遠回りの上に高速道路料金も馬鹿にならない圏央道経由のコースが示され、無視した。
一度ナビに従ったことがあるが、東名高速と中央高速の間の山間部区間はモグラじゃあるまいしトンネルばかり、おまけに前後左右を大型トラックに挟まれ、懲り懲りだった。
そんなわけで以降は環8を使うのだが、金曜日は案の定混んでいて、甲州街道に出るまで時間を浪費してしまった。
甲州街道の手前にある世田谷通りを西に行けばもう少し時間を節約できたはずだが、後の祭りというもの。
ナビは推奨コースを否定されて不貞腐れたのか、世田谷通りに近づいても無反応だった。役に立たないナビである。
今回は墓参りの後、霊園にすぐ近い深大寺に寄ってみた。
遅い昼飯に深大寺そばでも…と思ったのだが、思いがけず白鳳美人の出迎えを受けた♪
公園墓地の先駆けとなったといわれる多磨霊園
墓参りを済ませ、深大寺(天台宗)へ
40年位前、隣の神代植物公園に来た時にちらっと横目で見ただけだったので、正面から拝むのは初めてのことだった
開創縁起は天平5年というから西暦733年で、満功上人という人の開基だそう
そんな歴史ある寺だが何度も火災に遭っていて、建物も記録の類も何も残っていないそうで。詳しいことは何もわからないのだそう
驚いたのが白鳳末期の様式を示す金銅仏である金銅釈迦如来倚像があること
(像は撮影禁止のため寺の掲示板に掲げられていた写真を複写)
国宝に指定されている釈迦如来倚像を祀る専用のお堂建設計画が進んでいて、建築家の隈研吾さんの設計で経過気宇は進行中だそうである
お堂は「白鳳院」と名付けられ、2027年の完成を見込んでいるというから楽しみなことだ
写真は仏像写真家として名高い土門拳の『寺と仏像手帳』(東京書籍)より拝借しました(次の1枚も)
「白鳳末期の様式を示す金銅仏がどうしてここにあるのか、不思議である。大和でつくられはるばる運ばれてきたものか、または草深い武蔵国でつくられたものか、今となっては何もわからない」と土門拳は記している
「白鳳美術の魅力は金銅仏に代表される白鳳仏にあると言って良いでしょう。白鳳仏は若々しい感覚にあふれ、中には童子のような可憐な仏像も見ることができます。神秘性や厳しさを感じる飛鳥彫刻や、成熟した天平彫刻とはまた違う魅力です」
2015年に奈良国立博物館が開催した"白鳳 花開く仏教美術"という特別展の案内パンフには白鳳美術の魅力をこう紹介されている
午後1時を過ぎているというのに行列ができていた深大寺そばの店に入る
40年前に神代植物公園を訪れた時もそばを食べ、「なんだ、こんなもんか」とがっかりした覚えがあるが、今回はたぶん店も違うだろうし手打ちの九割そばだったせいもあり、「うまいじゃん」と感じた♪
鳥天は食べかけだが、こちらも「♪」だった
デザートにそばようかんを頼んだが、こちらは食べ終わってから写真を撮り忘れたことに気づいた
食い意地が張っているようである