母親は姫を驚かせようとして何も知らせていなくて、駅構内の餃子売り場にいるから、そっと近ずいて驚かせて、というメールを送ってきた。
こういうイタズラは望むところで、餃子売り場が見通せる通路反対側に身を隠し、連れ立って入っていくのを確認して近ずき、すぐ脇に立ったところ目をまん丸にして驚いたので、してやったりである。
事態を飲み込むまで、ちょっとふくれ顏をしたが、理解すると飛びついてきて大喜びしてくれたのは何よりである。
妹君も元気で4カ月の真ん丸い目を見開いて一部始終を見ている。
どういう光景に映ったんだろう。
家に着いて縄跳びしようというので付き合ったが、いやはや体の重いこと。
姫は交差跳びと綾跳びに挑戦中で、一緒にやれという。
正月以来の不摂生で身体中にまとわりついた脂肪は鉛以上の錘の如きで、その場でぴょんぴょん跳ぶだけで一苦労。
すぐに息切れするし、何をか言わんやである。
それでも少し慣れてくると、長続きはしないものの一通りのことはできるようになる。
二重跳びに挑戦してみたが、まぁ道具のせいにするのも大人げないが、子供用のビニール製では縄が思うようについてこない。
1度は跳べても続かないのを縄のせいにして、わが身を慰めているのも致し方ないことなのだと自分自身を納得させているんである。
もちろん姫には、そのような戯言は聞かせていない。
もしかして縄のせいではないかもしれないとしたら…。
それにしても縄跳びは手軽で運動効果も高そうである。見直した。
東京と埼玉の境を流れる荒川を越えて電車はさらに北へ。
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