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今年のバラは開花が早そうで、わが家の「空蝉」はもう茶色の衣をのぞかせ始めた
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このバラに名前はついていないが「空蝉」を作り出した河合伸之の作。あと2、3日もしないうちに開花しちゃいそう
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天気が良かったので妻と散歩に出かける。ボクらの散歩はたいていの場合、大勢の観光客でごった返している中心部を避け、街の周囲を屏風のように取り囲む山の連なりの尾根筋の道を緑を嗅ぎ、足元の草花を愛でながら歩くことが多い
行く手にまず野生のフジが現れ、甘い香りを辺りに漂わせながら見送ってくれる
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住宅地を外れ、いきなり急峻な上り口から緑のトンネルに分け入ってゆく
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満開のヤマザクラに会いに行ったのは3月29日のことだった
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この場所は今やすっかり穏やかな緑に包まれ、明るい日差しが足元の草にも降り注ぐ光景に変わっている
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春霞の彼方にぼんやりと富士の頂が見えるのも花のころと同じだ
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花は終わってしまっているようだが、道に沿ってウラシマソウの群落が現れる
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細い尾根道に両側から木々が迫る
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突如、緑の空間に異質なものが飛び込んでくる。今はもぬけの殻となった某シンクタンクの拠点が廃墟となって現れるのだ
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かまわずどんどん進んでゆく
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ところどころで樹相が変り、この辺りはスギが多いようだ
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天を衝くように幹を伸ばし枝を広げる大きな木を根元から見上げるのは格別な味わいがある
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この天を衝く木のところで道は二股に分かれていて一方は大仏ハイキングコースにつながり、ボクらは源氏山に到る道を選び階段を上る
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道幅が広がってきた
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すると、突然視界が開け相模湾が光っているのが見えた
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海と緑の中間に鎌倉の市街地が見える
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葛原ヶ岡神社の脇から浄智寺に下りようと歩き始める。途中、大きく枝を広げた木を眺めている時に銭洗い弁財天への道筋を聞かれた外国人カップルがまた道に迷っているので「この坂の途中だ」と教える。女性がチャーミングだったので親切にしたのだ
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葛原ヶ岡神社の脇をすり抜け、断崖絶壁もすり抜ける
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化粧坂も険しさでは知られているが、こちらも負けていない。何せ鎌倉は天然の要害なのだ
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途中に竺仙梵僊和尚という14世紀に中国・元から渡来した禅僧を顕彰する碑が建っていて、円覚寺の先々代管長で浄智寺の朝比奈宗源老師の筆で「竺仙和尚が残した『天柱集』は五山文学の白眉なり」と彫られていた
南禅寺や建長寺、浄智寺などで住持をし、最後は浄智寺境内の庵で亡くなったそうである
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急坂を下り点在するようになる住宅の脇を抜けると浄智寺の竹垣沿いに出る
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竹垣越しに鐘楼門を見ながら入り口に進む
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この浄智寺はボクの好きな寺の一つ
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茅葺の建物が実に味わい深く、今の季節は紅色のモミジがやけにきれいに見える
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ここは花の寺でもある。これはエビネ
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華奢で可憐なニホンサクラソウの群落
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斜面一杯に広がるシャガ
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岩にへばりついて咲くタツナミソウ
ここまで来る間にボクたちの体はすっかり新緑に染まっていたのだが、街に出てみると街中の毒気はすさまじく、みるみる褪せて行ってしまうのだ。あぁ…