渋々だけど、マイナンバーカードとやらの交付申請手続きを行った。
スマホで出来るというので、スマホで顔写真を自撮りし、山の神の分と2人分を申請したのだが、あっけないくらい簡単で、そこは良かった。
国民一人一人に個別の番号を割り当てる「国民総背番号制度」と言うものは、そもそもの発想が国民の管理を一元・強化するためのもので、「ネット社会に対応した便利で必要欠くべからざるもの」などではない。
かつて年金制度がどれくらいの不公平さで運営され、如何にずさんな事務作業によってまともな年金を受け取れず、放置されてきた人の多かったことか。
この年金問題は国民の怒りを買い、とどのつまり政権交代の要因の一つになったと言ってよく、そもそも国家に個人の情報を適切に管理する能力が備わっているのか…という点が大いに疑問視された事件だった。
今度のマイナンバーカードは健康保険証や運転免許証の一体化が決まっているし、今のところ反対に遭って実現していないが、将来的には個人の預貯金の額もこのカードに紐づけされることが濃厚で、そうなると普段の生活の中身まで「お上」にのぞき見されることになるだろう。
もちろん、かつて大問題になった年金だってお上からはのぞき放題になるし、個人の病歴なんかも保険証経由で手に取るようにわかることだろう。
そんなものにおいそれと尻尾は振れないのだが、世の流れは決まってしまったかのようで、雪崩を打って発行件数が増えている。
そこで抗うことは日常生活の不便さに直結してしまう訳で、山奥のポツンと一軒家に暮らすならともかく、街中で暮らしていくには大勢に従わざるを得ない。
封筒の表面に真っ赤な活字で目立つように「最大2万円のマイナポイントがもらえます」と書かれているのも、「このくらいのエサをぶら下げれば国民は食いついてくるだろう」とさげすまれているようで胸糞悪い。
「それじゃぁお前はもらわないんだな」と問われれば、原資はボクの納めた税金が使われているはずだし、もらうというより「返してもらいます!」。
まぁ、それやこれやで正月早々、あまりいい気乗りしない作業だったが、ひとつ済ませたというところ。
これでボクも自ら国家に紐づけされる道を選んだことになる。
ところで、自撮りしたわが顔写真を見て少し驚いた。
普段自分の顔を見るのは朝晩の歯磨きの時くらいで、チラ見するだけだから何とも感じないが、解像度の悪くないスマホの画面の中の自分は実にリアルに映っていた。
公的カードに添付する写真だから、きちんと写っているかどうか、まじまじと見たのである。
そのリアルさを言葉にするのはおぞましいが、心を鬼にして書くとすれば、そこに写っていたのはホメ言葉とは無縁のジジイジジイしたジジイそのもので、後期高齢者の仲間入りするということはこういうことか…と、少し寂しくなった。
同世代に比べたら体力はある方で、背筋もピンと伸びているし、何時になったら年相応に老けるんだろう…くらいに思っていたのだが、そんな心配をあざ笑うようなジジイが写っていたのだから、何をかいわんやである。
新年早々、見なくてよいものを見てしまった気分だ。やれやれ…
3日も午前中から山の神と散歩に出て、どれくらいの人出でにぎわっているか段葛をちょっと歩いてみた
11時をちょっと回ったころ、鶴岡八幡宮に続く段葛はソコソコの人出だった
境内はさすがに参拝者が多く、舞殿の手前50~60mぐらいから行列が出来ていた
多分、本殿に行きつくまで1時間はかかるだろう
もう何年も三が日にお参りしたことは無い
この日も散境内をチラッと眺めただけで通り過ぎた
初詣は元旦に近所の神社で済ませたし、ここに来るのは例年、松が明けて数日経ってからになる