平方録

2色の世界へ

前回がいつ頃だったかも忘れてしまったほどのゴルフ。
梅雨時の七夕というのは天の川デートが見えないのが相場だが、どうした風の吹きまわしか、メンバーの心掛けがどれだけ素晴らしいか知らないが、朝からドピーカンの青空が広がり、そうなるとゴルフ場というところは緑と青のたった2色の世界に変わってしまう。
若干の純白も加えたいところだが、雲の切れ端も見つからない。

だったら暑くてたまらなかっただろう、と思うだろうが、さに非ず。
わが家から車で25分。海沿いの松林に囲まれたゴルフ場は優しく穏やかな空気の流れがあって、気温は28度くらい。
やはり緑は温度を下げる役目も果たしてくれるらしい。
おかげで直射日光の強さはそれ相応なのだが、意外と暑さは感じない。
個人差はあるのだろうが、夏大好き人間にとっては「とても気持ちの良い1日」になった。

おまけにスタートの3ホールこそ大いにもたついたが、その後は持ち直し、ドライバーは糸を引いて真っ直ぐで飛ぶし、飛距離は何と240ヤード前後も出て往年の飛距離には届かないものの、気分は上々だったのである。
大きくて深いアリソンバンカーにはまり、脱出するのに5打も費やすというトラブルやら砲台グリーンを行ったり来たりという体たらくがあって、ショートゲームのカンが戻らず課題が浮き彫りになったが、やはりドライバーの飛びというのは満足感を高めるのだ。

ここのレストランには目の前の相模湾で獲れたばかりのアジの握りずしがあって、こいつがなかなかいけるのである。
きのうは、アジに加えてマダイもあって、「2色寿司」と銘打っていた。
ゴルフ場の景色も2色だったが、寿司も2色という凝りようなのだ。なかなか心憎い演出ではないか。

このゴルフ場には乗用カートがないため、すべて歩いてのプレーなのも良い点である。
そもそも乗用カートというのは誰の発想だか知らないが、邪道の極みだと思っていて、あっても出来るだけ乗らないようにしているのだ。
痛めている右ひざが持ちこたえられるかどうか、一抹の不安があったのだが、回復傾向にあるらしく目立った痛みは出なかった。
練習場のコンクリートの上で痛みを感じたのとは違い、柔らかな芝生の上を歩くのだから、それだけでも負担が軽減されているのである。

18ホールが終わった後は当然のことながら19番ホールへ。
JRの駅前まで出て、行きつけの無国籍料理の食堂。タイやら中国やらイタリアやら、その他○○料理が出てくる。
何と6時半まで中ジョッキのハイボールが50円という信じられない安さ。
それを水代わりのように流し込むメンバーがいて、たっぷり飲み食いして1人当たり2000円と少々で済んでしまった。

成り行きで9月にまたやろうということになってしまったが、まぁ良いか、という感じである。
ともかく天気が良くて、太陽が身体の奥まで沁みとおっていくような感じで、2色にも染まり、ただただ気持ちが良かった事は確かである。



2色の世界
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