横須賀線が鎌倉駅に滑り込む直前の右手に見えるのが英勝寺。
徳川家康の寵愛を受けた英勝院が開いた尼寺で、花の寺としても聞こえている。
かつては非公開の寺だったが、ここ10年か15年の間に公開されるようになった。
英勝院が家康の子で水戸徳川家の初代藩主となる頼房の養育に携わった縁で水戸家とのかかわりが深く、歴代住職は水戸家から出されていたし、英勝院を慕った3代将軍家光の威光も相まって大いに栄えたと伝えられる鎌倉では異色の寺である。
奥州平泉の中尊寺金色堂のように覆堂で覆われているが、日光東照宮のミニチュア版のようなきらびやかな祠堂も残され、栄華の片りんをのぞかせてもいる。
公開されてはいるものの参拝客は多くなく、静かな雰囲気の内に境内の散策を楽しむことができる。
反りのない屋根を持つ山門 反りのない直線的な屋根は英勝寺の建物に共通した特色だそうな
山門の脇のトウカエデは創建当時からのものらしい
山門に掲げられた後水尾天皇の筆になる扁額
右山門、左仏殿
仏殿は間口、奥行きとも三間の正方形をしている
祠堂裏手の崖には真っ赤なツツジが咲き、フジの花房が垂れる
山門脇のトウカエデの下をくぐって奥に進むと洞窟の入り口が口を開けている
せいぜい20mくらいだが、素掘りのノミの跡が生々しい
洞窟の出口で目に入る山門とトウカエデの眺めはなかなか印象的
竹林を覗いてみる
タケノコがニョキニョキニョキニョキニョキニョキ…
まだ皮が付いたまま
下草はシャガ 下草を繁茂させている竹藪というのを目にするのは初めてかもしれない
竹林内の通路で着物で記念撮影をしている家族がいて、しばし、近づかずに撮影が一段落するのを待った
竹林越しに見える書院
書院の屋根に落ちた雨水をためる石の桶?の存在感に見惚れる
この紋どころが目に入らぬかっ!
古刹には珍しく鉄扉があり、「花だより」が掲げられて境内で咲いている花を知らせてくれている