山形の友人から大きな段ボール箱が届いた。
中には収穫したての野菜がドッサリぎっしり…
サトイモ、ヤーコン、ビーツ、ダイコン、ピーマン、トウガラシ、シュンギク…などなど、覚えきれない数の品種が詰まっていた♪
今秋の東北地方の天候は「雨が多く、畑がぬかるんで作業がしづらいことこの上ない」というボヤキを聞かされてきただけに、その出来栄えが見事なのにまず驚く。
友人は元はボクと同業者で野菜作りは退職後に始めたシロウトだが、そこは土と共に暮らしてきた祖先の濃い血が流れていると見えて、年々腕前を上げているようで大したものである。
届いた野菜の中に化粧用リボンで結ばれた小さなプラスチック容器に入った可愛らしい実らしきものが混じっていた。
容器を開けて中のものを取り出して見ると、まるでホオズキのよう。
慎重に外側を覆った薄い殻をむいてみると、中から黄色く色づいた真ん丸の身が出てきた。
ホオズキ市などで売られている赤いホオズキとそっくりで、初めてお目にかかるシロモノだった。
電話して聞くと食用ホオズキだという。
口に入れてみると、なるほど食べられる。
しかも何ともうまく形容しがたいながら、濃厚な甘酸っぱさが口中に弾けて「…♪」と感じるくらい美味しい。
ネットで調べると、近年「ストロベリートマト」「フルーツホオズキ」「ホオズキトマト」などの名前でチラホラ市場に出始めているニューフェースらしい。
秋田県の上小阿仁村が先駆けて栽培に取り組み、何と「恋どろぼう」などという洒落たネーミングで出荷され、人気が高まっているのだとか。
知らなかった…
きっとトーキョーの千疋屋とか高級フルーツを扱うようなスーパーの店頭には並んでいるのかもしれない。
貴重なものを前に、山の神は皮をむいた姿が羽根つきの羽根のようですごく可愛い♪ と言って、食べてしまうよりしばらくは飾っておきたいなどと言っている。
更に調べてみると、肝臓への脂肪の蓄積を防ぐ作用のあるイノシトールという物質が含まれているほか、動脈硬化や心筋梗塞の予防効果もあり、不足しがちな鉄分の補給にも役立つ成分が含まれているとかで、ひと粒で多方面に役立つようでもある。
栽培はまだごく限られた一部でしかされていないようだが、これから人気の出そうな野菜? あるいは果物… として、出回る日も近いのではないか。
かくしてこの日もまた一つ「へぇ~」「ほぉ~」なことに出会えた♪
表皮の剥き方が悪かったが、上手に剥くと羽根つきの羽根のようになる
食感は口中に入れて噛むとプチンッと皮がはじけ、なかなかいい感じ♪
そして口中にはやや酸味のある甘みがあふれる
大きさは2cm前後で、表皮に包まれていてもなかなか可愛らしく、オシャレ